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11月14日 商標“MEN’S CLUB”侵害事件(2) |
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知財高裁/判決・請求認容
「MEN’S CLUB」の商標を男性ファッション誌に使用している出版社(原告)は、化粧品会社(被告)が男性用化粧品を指定商品として商標権を取得した「MEN’S CLUB」の商標登録無効審判を特許庁に申し立てたが、特許庁が本件商標登録を有効と判断したため、原告は審決取り消しを求めて提訴した。
知財高裁は、本件商標が、商標法4条1項十五号で商標登録を受けることができないと規定している「他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずる恐れがある商標」に該当するかについて、双方商標の類似性・共通性、男性ファッション誌名商標の認知度、双方指定商品の関連性などから総合的に考慮すると、本件商標を指定商品に使用した場合、商品の出所について誤認する恐れがあり、十五号に該当するとして、審決を取り消した。 |

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11月16日 ビッグローブへの発信者情報開示請求事件E |
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東京地裁/判決・請求認容
「KIRAKIRA COLLECTIONキラ★コレ明日花キララ」と題する映像作品の著作権を有する原告会社が、氏名不詳者がビッグローブ株式会社(被告)の提供するインターネット接続サービスを利用して、ネット上の動画共有サイトに当該作品を複製して作成したデータをアップロードした行為により、原告の公衆送信権が侵害されたとして、プロバイダ責任制限法に基づき、被告が保有する発信者情報の開示を求めた事件。
裁判所は、権利侵害は明白であり、発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があると判断して、被告に情報開示を命じた。 |

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11月16日 消防支援車の取扱説明書等侵害事件 |
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東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却(控訴)
消防支援車T型の製造等を行っている自動車部品製造会社(原告)が、一般競争入札で同17台を落札して製造した被告トノックスおよびその製造に関与した被告マルチデバイスに対し、被告トノックスは不当に安い金額で同車を落札したほか、同車の製造にあたり原告が提供した資料を流用するなどし、また被告らは原告が著作権を有する同車の制御プログラム、タッチパネル画面、取扱説明書及び警告用シールの複製権または翻案権を侵害したと主張して、損害金4億6750万円の支払いを求めた事件。
争点および原告の請求は多岐にわたったが、裁判所は警告シールについてだけ著作権侵害性を肯定し、他の全ての請求を棄却、被告トノックスに対し、原告への12万7000円の損害賠償金支払いを命じた。 |

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11月29日 「生命の實相」復刻出版事件D |
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東京地裁/判決・請求棄却(控訴)
亡Aの創始した宗教団体「生長の家」をめぐる事件。(1)生長の家の宗教的理念に基づき社会厚生事業を行う公益財団法人(原告事業団)は、亡Aの著作物『大調和の神示』(本件著作物)の著作権を有しているが、被告宗教法人「生長の家」による『万物調和六章経』(本件書籍)の出版は、本件著作物の著作権を侵害しているとして、被告宗教法人及びその代表者に、本件書籍の複製、頒布、販売の差し止め及び廃棄と、損害賠償金160万円の支払いを求め、(2)本件著作物の出版権を有する原告出版社が、本件書籍の出版は原告出版社の出版権を侵害するとして、被告らに対して、本件書籍の複製の差し止めと損害賠償金100万円の支払いを求めた事件。本件書籍は巻頭に本件著作物の全文を掲載している。
裁判所は、本件著作物は、原告事業団が主張するように原告事業団が著作権を有する『生命の實相』の一部をなすものではなく、それに先立つ単独の著作物であるが、その著作権は事業団に譲渡されており、事業団に帰属すると認定した上で、その著作権は原告事業団に譲渡された後も被告宗教法人に無償で使用させることが当初から想定されていて、黙示の使用許諾が成立していたと判断、原告事業団の主張する解約の合理的理由もないとして、原告の請求を棄却した。 |

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11月29日 宣材写真の無断複製事件 |
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東京地裁/判決・請求棄却(控訴)
被告タレントの肖像写真(本件宣材写真)の著作権者だと主張する被告タレントがかつて所属していたプロダクション(原告)が、ホテルセンチュリー静岡が頒布したイベント広告用チラシに掲載された被告タレントの写真は本件宣材写真の複製物であるから、本件チラシを作製、頒布したことは原告の著作権を侵害するとして、被告タレントと被告プロダクションに対し、損害賠償金330万円の支払いを求めた事件。
原告は、本件宣材写真は被告タレントから被告プロダクションへ、被告プロダクションからチラシ制作会社へ渡ったと主張したが、裁判所は、本件チラシに掲載された写真は、制作会社に制作を依頼されたデザイナーがインターネット上のウェブサイトから取得したものであり、原告の主張する写真提供に関する事実関係は存在しないと認定し、原告の請求を棄却した。 |

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11月30日 ビッグローブへの発信者情報開示請求事件F |
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東京地裁/判決・請求認容
「エスカレートするドしろーと娘235」と題する映像作品の著作権を有する原告会社が、氏名不詳者がビッグローブ株式会社(被告)の提供するインターネット接続サービスを利用して、ネット上の動画共有サイト「FC2動画」に当該作品をアップロードした行為により、原告の公衆送信権が侵害されたとして、プロバイダ責任制限法に基づき、被告が保有する発信者情報の開示を求めた事件。
裁判所は、権利侵害は明白であり、発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があると判断して、被告に情報開示を命じた。 |

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11月30日 包装デザインの改変事件 |
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東京地裁/判決・請求棄却
(1)商品包装デザインを製作したデザイナー(原告)が、原告デザインを改変して商品包装デザインを作成し食品メーカーに納品した軟包装資材製造販売会社(被告)の行為が原告の著作権及び著作者人格権の侵害にあたり、(2)原告絵画を制作した原告が、被告が本件訴訟において当該絵画を複製して作成した文書を証拠として提出した行為が原告の著作権を侵害すると主張して、被告に対して損害賠償金1111万円余の支払いを求めた事件。
裁判所は、(1)原告は、被告からの依頼に基づいて作成された原告デザインについて、被告による使用および改変を当初から包括的に承諾していたと認め、(2)被告の行為は権利制限規定“裁判手続きにおける複製”の要件を充足するとして、原告の請求を棄却した。 |

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12月12日 エキサイトへの発信者情報開示請求事件 |
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東京地裁/判決・請求認容
ソーシャルゲーム「白猫プロジェクト」の開発運営を行う原告が、原告が著作権を有する当該プロジェクトに関わるイラストを複製して作成したイラスト画像を含む記事を、氏名不詳者がエキサイト株式会社(被告)の提供するインターネット接続サービスを利用してネット上のブログに投稿した行為により、原告の著作権が侵害されたとして、プロバイダ責任制限法に基づき、被告が保有する発信者情報の開示を求めた事件。
裁判所は、権利侵害は明白であり、発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があると判断して、被告に情報開示を命じた。 |

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12月22日 類似“糸はんだ供給機”の不正競争事件 |
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東京地裁/判決・請求棄却(控訴)
半田フィーダ(糸はんだ供給機)の開発・製造・販売を業とする株式会社(原告)が、被告会社1が製造して被告会社2と共に展示・販売した被告商品について、(1)原告商品を模倣したものであるとして不競法に基づき3300万円の損害賠償金の支払い、(2)美術の著作物である原告商品の複製ないし翻案に当たるとして(1)と同額の賠償金支払いと被告商品の製造・販売・展示の差止め、廃棄、(3)被告らが原告の営業秘密情報を不正に使用したとして(1)と同額の賠償金支払い等を求めた事件。
裁判所は、被告商品は原告商品の形態模倣に当たるか、原告商品の著作物性、本件情報の営業秘密性について検討し、いずれも認めることはできないとして、請求を棄却した。 |

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12月28日 “ゴーストライター騒動”公演中止事件(2) |
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大阪高裁/判決・一部変更、一部控訴棄却、附帯控訴棄却
全聾の作曲家として活躍していた音楽家が、実は18年にわたってゴーストライターに作曲させていたことが発覚し、実施中だった全国公演は、中止を余儀なくされた事件をめぐる、全国公演のイベントプロモーターが音楽家に対して、虚偽説明が公になり多額の損害を被ったとして、損害金6131万円余の支払いを求めた本訴と、音楽家がプロモーターに対して、不当利得730万円余の返還請求をした反訴に係る裁判の控訴審。一審大阪地裁は本訴請求に対し音楽家の不法行為を認めて5677万円余の支払いを命じ、反訴請求に対しプロモーターにJASRACに支払うべき使用料相当額410万円余の支払いを命じたが、音楽家が控訴、プロモーターが附帯控訴した。
大阪高裁は、控訴に基づきプロモーターの損害額を計算し直して、音楽家の支払い額を4238万円余とする本訴判決変更をし、反訴判決は原審判断を維持し附帯控訴を棄却した。 |

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