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9月1日 スチュワーデスの写真、無断使用事件 |
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東京地裁/提訴
スチュワーデスの横顔を紹介した本から写真や談話を無断で使われたとして、カメラマンが、竹書房に謝罪広告と約400万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。カメラマンは昨年3月、『Rainbow
Wings スチュワーデスの横顔、仕事、新人訓練のすべて』という本をスコラから出版。竹書房は同年12月、雑誌「カシャ!」に「ボクらはみんなスッチーがだ〜い好き!」という特集記事を掲載、その際に、原告側は「写真が26カット、談話が10ヵ所で無断で使われた」と主張している。 |
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9月3日 国語副教材への作品無断使用事件(教材出版6社B) |
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東京地裁/仮処分申請
詩人の谷川俊太郎さんや童話作家の今西祐行さんら作家8人は、「国語の副教材に作品を勝手に使うのは著作権侵害」として、教材出版社6社を相手に、2学期向け以降に販売を予定している副教材の出版差し止めを求める仮処分を申請した。3月に「日本ビジュアル著作権協会」が同様の提訴を行ったが、当事者能力がないことを理由に訴えが却下されたため、作家たち自らが申し立てたもの。教科書への掲載では、作家側は文化庁の定める補償金を受け取っているが、営利目的で学校に販売される教材出版社の副教材への無断複製は認められないと主張している。 |
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9月7日 「北海道ミルク」不正競争事件 |
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札幌地裁/提訴
「北海道ミルク」の名称を使ってシャンプーなどを販売したのは不正競争行為だとして、化粧品会社「アルミック」(札幌市)は「北海道たばこサービス」社(札幌市)に対し、「北海道」や「ミルク」の単語の販売名での使用禁止や約9200万円の損害賠償を求める訴えを起こした。アルミック社は「北海道のミルクから生まれた」との説明文を付けてシャンプーなどを販売している。昨年、公正取引委員会は北海道たばこサービス社に対し「販売名に『ミルク』を使うのは景品表示法に違反する恐れがある」と警告していた。アルミック側は「不正競争行為で営業上の妨害を受けた」と主張している。 |
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9月8日 カラオケ無断使用事件(下関市) |
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山口地裁下関支部/仮処分申請
下関市内の三つのカラオケボックスが、許可を受けずに音楽を使用し、著作権を侵害したとして、日本音楽著作権協会がカラオケの使用禁止などの仮処分を求める訴えを起こした。三つのカラオケボックスは協会が度々、注意や警告をしたのにも応じず、使用料も支払っていないという。業者側は「経営は赤字が続き、著作物の使用料を払うには厳しい状況だ」と話している。 |
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9月9日 ジャズレコード事件 |
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大阪地裁/判決・請求一部認容、一部棄却(控訴)
スペインの音楽レコード会社とレコードの輸出入販売会社は、徳間ジャパンコミュニケーションズ他が、アメリカのジャズ・レコード製作会社からライセンスを得て製作販売しているレコードが、著作隣接権を侵害し、かつそのジャケットが著作権を侵害するだけでなく、不正競争防止法に触れるとして、レコードの販売差し止めと謝罪広告を求めた。裁判所は、著作隣接権については平成8年改正法施行前に製作されたものには及ばないとした。ただ、4枚のレコードのうち、1枚のジャケットのみ原告の著作物と認め、その販売を禁じたが、他は原盤ジャケットの複製として請求を却下、また謝罪広告も認めなかった。 |

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9月9日 エフエム東京の名誉棄損事件 |
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東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却(控訴)
以前に流行した「スマイルマーク」の商標をめぐり、ラジオ番組で名誉を傷つけられたとして、商標権などを管理する会社がエフエム東京に1000万円の損害賠償と謝罪広告を求めた訴訟で、東京地裁はエフエム東京に50万円の支払いを命じた。1997年10月、「スマイルマークの著作権は国際的詐欺ビジネスの様相を見せている」などと放送。裁判長は「固有名詞は出していないが、原告などを指すのは明らかで、社会的評価を低下させた。会社への取材もしていない」と指摘した。 |
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9月13日 小林よしのり『ゴーマニズム宣言』引用事件(2) |
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東京高裁/控訴
「漫画のカットを無断引用され著作権を侵害された」として、従軍慰安婦問題を扱った著者の上杉聡氏らに出版差し止めや損害賠償を求めた訴訟で、小林よしのり氏側は請求を却下した先の東京地裁の判決を不服として、高裁に控訴した。 |
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9月14日 「フライデー」「週刊現代」の名誉棄損事件 |
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東京地裁/提訴
99年7月に大蔵省主計局長を退官したA氏が、「フライデー」と「週刊現代」の記事で名誉を傷つけられたとして、講談社に5500万円の損害賠償と謝罪広告を求める訴訟を起こした。両誌は1997年2月から今年5月にかけ計6回にわたり、「A官房長に噴出した『向島接待疑惑』」「大蔵腐敗官僚『まだ逮捕』できるランキング100人」などの見出しで記事を掲載した。A氏側は「プライバシーの侵害や事実無根の記事で社会的評価が低下した」と主張している。 |
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9月16日 アリナミンの類似商品事件 |
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大阪地裁/判決・請求一部認容、一部棄却
ビタミン剤「アリナミンA25」を製造、販売する武田薬品工業が、医薬品メーカーの東洋ファルマー(金沢市)製造の「アリナビッグ25」は類似品であり、不正競争防止法違反として、商品名使用差し止めなどを求めた訴訟で、大阪地裁は東洋ファルマーに製造、販売を禁じ、併せて480万円の賠償金支払いを命じた。裁判長は「アリナミンA25の商品名はマスコミへの宣伝などで著名。東洋ファルマーには武田薬品工業が獲得した信用や評価にただ乗りしようとの意図があったと推認できる」と判断した。 |

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9月17日 自転車練習法ビデオ事件 |
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東京地裁/判決・請求棄却(控訴)
ベネッセコーポレーションが企画し、NHKソフトウェアが製作した、自転車に転ばずに乗れる練習法ビデオ「こどもちゃれんじすてっぷ」の監修を頼まれた原告が、自己の著書『誰でもひとりで転ばずに乗れるようになる自転車練習法』のビデオ化であると主張して、出版者と製作者を訴えた。裁判所は、内容の似かよった点を認めはしたものの、自転車の運転方法として広く知られている常識的なことであり、具体的な表現も異なると判断し、また、製作者から監修料が支払われていることや、出版社とのビデオ化の契約が成立している確証がないとして、原告の対価請求を棄却した。 |

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9月20日 類似パソコンの製造、販売差し止め事件(仮処分申請) |
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東京地裁/決定・仮処分認容
米アップルコンピュータとその日本法人が、半透明ボディで人気のパソコン「iMac アイマック」のデザインを無断で使われたとして、パソコン「e−one」(イーワン)を販売している「ソーテック」(横浜市)に対し、不正競争防止法に基づいて製造、販売の禁止などを求めた仮処分申請の決定があった。裁判長は「二つのパソコンにはデザインや色、形状などに多くの共通点があり、消費者が混同する恐れがある」とし、ソーテック側に製造、展示、販売、輸出入などの差し止めを命じた。「e−one」は低価格と高性能で人気の高いヒット商品なので、業界に大きな影響を及ぼしそうだ。 |

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9月21日 恐竜イラスト事件(2) |
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東京高裁/判決・控訴棄却、附帯控訴棄却(確定)
肉食恐竜ティラノサウルスのイラストを、カタログに掲載するとき、原作者の意図に反した改変が行なわれ、同一性保持権が侵害されたかどうかで争われた。第一審では、この改変を同一性保持権の侵害にあたると認めたが、イラスト管理業者とその代理店のみの過失として、カタログを依頼したオートバイ部品製造販売業者と広告代理店には、注意義務違反はないと判断した。高裁は一審を支持して、控訴を却下したが、損害額についての非控訴人の控訴についても棄却した。 |

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9月21日 デザイン書体CD−ROM事件 |
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大阪地裁/判決・請求棄却(控訴)
広告用として作成された毛筆の書道文字に著作物性があるか、その類似文字を他がCD−ROMに収録して販売した行為が著作権侵害にあたるかで争われた。裁判所は、原告の文字に著作物性があることは認めたものの、CD−ROMに収録された文字は、字体や書風が類似しているだけで、複製権、翻案権、著作者人格権の侵害にならならないと判断した。 |

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9月24日 都立大学HP事件 |
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東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却(控訴)
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9月28日 NTT社員による個人情報漏洩事件(刑) |
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千葉地裁/判決・有罪
NTT社員が電話加入者の個人情報をインターネットを通じて漏洩していた事件で、収賄の罪に問われた元NTT職員と、贈賄罪に問われたピアノ調律師の二被告に有罪の判決があった。元NTT職員に懲役2年、執行猶予4年、追徴金89万3000円。ピアノ調律師に懲役2年6ヵ月、罰金100万円と追徴金20万円。元職員は少なくとも1750件以上の電話加入者の住所や氏名などを教え、見返りとして90万円を受け取った。裁判長は「個人のプライバシーを著しく侵害したうえ、最近、インターネットを悪用した犯罪が増えている現状からも、責任は重い」と量刑の理由を述べた。 |
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9月28日 「煮豆売り」絵の無断使用事件 |
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東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却(控訴)
江戸風俗研究家である日本画家が、「自分の絵を無断で登録商標として使われ、著作権を侵害された」として、創業200年以上の歴史を持つ東京の佃煮店「新橋玉木屋」を相手に図柄の使用差し止めと400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決があった。東京地裁は日本画家の主張をほぼ全面的に認め、商標の使用禁止と400万円の支払いを店側に命じた。日本画家は江戸時代後期の絵草紙を参考に1963年5月、てんびん棒に提した荷箱を商人が担ぐ図柄の「煮豆売り」を作成した。新橋玉木屋は88年11月にほぼ同じ図柄を登録商標し、新聞の広告などに使用した。裁判長は日本画家の絵を著作物と認定、「家宝の元絵に基づいて描いた」とする新橋玉木屋側の主張を退けた。 |

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9月30日 古文単語の語呂合わせ侵害事件(2) |
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東京高裁/判決・一部取消、一部控訴棄却、新請求棄却
受験生向けに考案した古文単語の語呂合わせを真似られ、著作権を侵害されたとして、同様の単語集をつくった別の著者を相手に約30万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審は、著作権の侵害を認め、10万円の賠償を命じた一審・東京地裁の判決を取消し、原告側敗訴の逆転判決となった。原告側は古語「あさまし」(驚くばかりだの意味)を覚えるための語呂合わせとして、「朝目ざましに驚くばかり」などを考案。これに対し、被告側の単語集には「朝目覚ましに驚きあきれる」が掲載されていて、これらが著作権侵害にあたるか否かが裁判の焦点になっていた。一審判決は「個性的な表現、保護されるべき」と認定したが、二審判決は「著作物として肯定できるものもあるが、被告が原告の著書を真似たとは認められない」とし、原告側の主張を退けた。 |

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10月1日 「函館新聞」商標登録事件(2) |
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特許庁/申請取下、東京高裁/訴訟取下
「函館新聞」など4件の新聞題字の商標登録を出願していた北海道新聞社は、特許庁への申請を取り下げた。同時に、商標登録を不許可とした特許庁の今年3月の審決取消しを不満とし、東京高裁で係争中だった訴訟も「訴えの利益がなくなった」として取り下げた。道新の山本研一取締役は「東京高裁で特許庁の審決の誤りを指摘し、当社の主張も終えている。この間、二つの函館新聞によって混乱を生じさせ、読者にご迷惑をかけた、お詫びしたい」といい、函館新聞の広多正栄社長は「当方が取材現場などで被ったトラブルは計り知れない。今回の取り下げは敗訴判決を避けるためであったことは明白」語った。 |
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10月7日 中古のゲームソフト販売事件B(アクト) |
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大阪地裁/判決・請求認容(控訴)
中古ゲームソフト販売は著作権法違反として、大手ゲームソフトメーカー六社が、岡山市の販売会社「アクト」らの中古ソフト販売が著作権法上の映画著作物の頒布権を侵すものとして、その差し止めを請求する一方、アクト側は、中古ソフトは映画とは異なり、著作権法で頒布が制限される対象ではなく、その売買を制限するのは独占禁止法にも違反すると主張した。裁判所は、ゲームソフトが劇場用テレビ放映用アニメーション映画に準ずる方法で表現されていること、CD−ROMに固定されていること、著作物であることなど、著作権法上の「映画の著作物」の要件を備えていると判断し、頒布権を認め、その差し止め請求を容認した。 |

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10月8日 「カラオケ天国ゴリラ」事件 |
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名古屋地裁/判決・請求一部認容、一部棄却
カラオケ歌唱室(いわゆるカラオケボックス)が、カラオケ装置を客に操作させたり歌唱させたりしたことはなく、客が自ら操作及び歌唱ができた状況であったから、利用主体は客であるとして、JASRACとの契約を拒んだため訴えられた事件。裁判所は、音楽著作物の利用主体は、カラオケ歌唱室の経営者として損害賠償を認めた。 |

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10月12日 「フォーカス」の法廷内の隠し撮り事件 |
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大阪地裁/第1回口頭弁論
和歌山市の毒物カレー、砒素保険金事件で殺人罪などに問われている被告が、隠し撮りの法廷写真を「フォーカス」に掲載され、肖像権を侵害されたとして、新潮社と編集長に慰謝料など1000万円を求めた訴訟の第1回口頭弁論が開かれた。提訴後の今年8月、「フォーカス」がさらに「絵ならどうなる?」と題して写実的な法廷イラストを掲載したことに関し、被告の代理人は「訴訟をちゃかしている。新潮社は会社ぐるみで人権侵害しており、新たな提訴では会社だけでなく取締役にも損害賠償を請求する」との方針を明らかにした。 |
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10月13日 ソフトの無断複製販売事件 |
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広島地裁/提訴
広島のコンピューターソフト開発会社「シーエーエヌ」は、自社のソフトウエアを改変して発売され、損害を受けたとして、OA機器販売会社「ドッドウエル ビー・エム・エス」(東京)に約5900万円の損害賠償を求める訴えを起こした。ド社は1998年2月頃から、シ社が開発した公共工事の予定価格などを計算するプログラムソフトを改変し、岡山、広島、山口3県の10市町に販売。シ社側は元社員がソフトを無断複製した後、ド社に移籍し、改変ソフトを販売したなどと主張している。 |
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10月14日 公共工事設計積算システム事件(刑)(2) |
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広島高裁/判決・控訴棄却(上告)
原審は、「公共工事設計積算システム」と題するコンピュータプログラムが「違法複製」されたとの理由で、この大型コンピュータ対応のシステム開発者が、小型コンピュータ対応システムへの変換業務を委託したシステム会社・関係者を告訴したものだった。一審判決は、著作権が発生する場合はシステム開発者が原始的に取得すると開発の契約書に定めてあるとして、著作権侵害を認めた。控訴審でも
(1)原告は著作権者ではない (2)知り得て告訴するまでの期間が親告罪規定の6か月を越えた (3)告訴が司法警察員相手の手続きから外れたという控訴請求を斥けた。 |

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10月18日 三島由紀夫の手紙無断使用事件 |
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東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却(控訴)
故三島由紀夫の手紙を引用した著書をめぐり、手紙が著作物かどうかが争われた訴訟で、東京地裁は著作権の侵害を認め、著者と発行元の文芸春秋に出版の禁止や賠償金500万円の支払い、名誉回復のための広告掲載等を命じた。裁判長は「手紙は単に事務的な内容が掲載されているのではなく、三島の自己の作品に対する感慨、抱負、著者の作品に対する感想、意見、人生観、世界観等が、文芸作品とは異なり、飾らない言葉を用いて述べられている」と指摘。その上で「三島の思想又は感情を個性的に表現したものであることは明らかで著作物にあたる」と述べた。また判決は「小説の出版は手紙に関する遺族の複製権を侵害し、三島が生きていれば、その公表権の侵害にもなる」とした。この本は著者が三島との同性愛関係を綴った実名小説で、手紙15通を遺族の了承なく掲載した。著者側は「手紙は純然たる実用分で創作性はなく著作物とはいえない」と反論していた。今回の判決は手紙を著作物と認めた初めてのケースで、文芸春秋側は「文学をめぐる憲法事件として上級審の判断を仰ぎたい」といっている。 |

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10月19日 三島由紀夫の手紙無断使用事件(2) |
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東京高裁/控訴
三島由紀夫の手紙を著書の中で公表したのは「著作権侵害にあたる」とした東京地裁の判決を不服として、被告の文芸春秋と著者側は東京高裁に控訴した。 |
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10月22日 「ジャングル大帝」テーマ曲の販売禁止事件 |
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東京地裁/提訴
人気アニメ「ジャングル大帝」のテーマ曲CDを「古い録音を元にした低水準の作品」のまま販売したのは著作権侵害と主張して、作曲家が「バンダイ・ミュージックエンターテインメント」に販売禁止を求める仮処分を申請した。「音質が悪く、良心、名誉を侵害された」としている。 |
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10月27日 照明カタログ「書」複製事件 |
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東京地裁/判決・請求棄却(控訴)
数々の賞を得ている書家の「雪月花」「吉祥」「遊」が照明カタログの中で、床の間の壁面を飾る書として用いられていることに、複製権、氏名表示権及び同一性保持権を侵害したとして訴えられた。裁判所は、書についても、文字の選択、形、大きさ、墨の濃淡、筆勢、構成等により、思想、感情の表現である美術の著作物と認めたが、このカタログには、原告各作品の美的要素の基礎となる特徴的部分を感得することが出来ないとして、訴えを斥けた。 |

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10月28日 『知恵蔵』事件(2) |
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東京高裁/判決・控訴棄却、予備的請求棄却(確定)
朝日新聞発行の年度版用語辞典『知恵蔵』の平成5年版までのブックデザイナーが、それ以降の版のレイアウトが、それ以前の素材の選択、配列の創作性に依拠して再製しているのは編集著作権の侵害、また、ブックデザイナーの創作したレイアウト・マット用紙を使用しているのは著作権侵害として訴えた。第一審ではいずれも著作物性がないとして請求を却下された。その判決を不服としたブックデザイナーは、平成6年以降も、それまでの業務委託契約が継続するという主張を加えて控訴した。高裁は原判決を支持し、業務委託契約については、客観的証拠はないとして斥けた。 |

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10月29日 共有著作権持分譲渡事件 |
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東京地裁/判決・請求認容(控訴)
倒産した大陸書房の破産管財人が、同社発行のビデオの在庫や著作権を第三者に譲渡して債権の回収を計った。ビデオには共有著作権者がいるので、その同意を得ようとしたが得られなかった。そこで著作権の破産者持分の譲渡について、同意を拒む正当な理由があるかが争われた。裁判所は、出版社が倒産前、譲渡先の第三者がビデオを販売していた実績から、共有著作権者に同意しない「正当な理由」はないとし、原告の請求を認めた。 |

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10月29日 塾数学テキスト事件 |
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東京地裁/判決・請求棄却、反訴請求一部認容、一部棄却(控訴)
元学習塾の数学科の講師が独立した後、在籍中に執筆したテキストの著作権が自己に帰属するとして学習塾を訴えたもの。法人著作物か、著作権帰属に関する合意があったか、塾のテキストには無償譲渡の慣習があったのかなどが争われたが、裁判所は元講師の主張を斥けて棄却した。 |

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