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5月7日 ヤマダvsコジマ 不当表示事件 |
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前橋地裁/判決・請求棄却(控訴)
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5月7日 ネット掲示板の中傷事件(ジャーナリスト) |
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東京地裁/判決・請求認容
インターネットの掲示板「2ちゃんねる」で中傷されたとして、ジャーナリスト3人が2チャンネルの管理人に発信者情報の開示を求めた訴訟で、東京地裁の菊池洋一裁判長はネット上の権利侵害などに対応するために制定されたプロバイダー法に基づき、中傷発言を書いた発信者のIPアドレスと発信日時の開示を命じた。 |
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5月8日 筋トレ理論名「初動負荷」の無断使用事件 |
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大阪地裁/提訴
イチロー選手らの指導で知られる鳥取市のスポーツトレーナーが、自ら考案したトレーニング理論につけた「初動負荷」の名称をゴルフ雑誌に無断で使われたとして、発行元のゴルフダイジェスト社と解説役を務めた男性を相手に、慰謝料など1670万円と雑誌の販売差止めを求める訴えを大阪地裁に起こした。
問題とされたのは、同社のゴルフ雑誌「チョイス」03年11月号に掲載されたゴルフのトレーニング方法についての特集記事。トレーナーの名前を出さずに「初動負荷」の名称を用い、様々な練習メニューを紹介した。トレーナーは読者から「これまでの内容と違う」と指摘され、長年の信頼を失った、と主張している。
代理人によると、短い言葉を著作物として「著作権侵害」を争う例は珍しいという。 |
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5月10日 ファイル交換ソフト事件(刑)(Winny) |
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京都府警/逮捕
インターネットを通じて、映画や音楽などのデータをやりとりするファイル交換ソフトWinny(ウィニー)を開発し、利用者が違反コピーすることを可能にしたとして、京都府警は東大大学院助手を著作権法違反(公衆送信権の侵害)の幇助容疑で逮捕した。
大学院助手は開発したWinnyを01年5月からホームページで無料配布。群馬県高崎市の男性らがこのソフトを使ってアメリカ映画「ビューティフル・マインド」などの映画やゲームソフトを送信できるようにし、著作権を侵害するのを手助けした疑い。
高速で通信するブロードバンド化が進むなか、ファイル交換ソフトによる著作権侵害は深刻化している。京都府警は、助手がWinnyを開発し、計236回の改良を繰り返していたことから、著作権侵害を蔓延させようとの意図があったとして、立件に踏み切った。国際的にも著作権侵害をめぐるプログラム開発者の責任についての司法判断は分かれており、今後議論を呼びそうだ。 |
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5月12日 「週刊文春」の少年法違反事件(2) |
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名古屋高裁/判決・取消、請求棄却(上告)
大阪、愛知、岐阜の3府県で若者4人が殺害された連続リンチ殺人事件で、強盗殺人などの罪に問われている当時18歳の少年だった被告(28)が、「週刊文春」に本人と推測できるような仮名を使った記事を掲載され、名誉を傷つけられたとして、文芸春秋に100万円の損害賠償を求めた訴訟の差し戻し後の控訴審判決が名古屋高裁であった。
熊田士朗裁判長は「少年時の犯行だからといって、直ちに公共の利害に関する事実は否定されない」と述べ、文春側に30万円の賠償を命じた一審・名古屋地裁判決を取消し、少年側の請求を棄却した。
最高裁は記事について、少年事件の当事者について本人と推測できるような報道を禁じた少年法61条に違反しないとしたものの、「名誉毀損やプライバシーを侵害する内容を含んでいる」と認定。一審判決を支持した二審判決を破棄した上で、記事の目的や意義、社会情勢などを改めて検討するよう審理を差戻していた。 |

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5月13日 駅前モニュメント事件(岐阜駅)(2) |
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東京高裁/判決・控訴棄却
岐阜駅南入口に設置されたモニュメントの図面を作成した男性Aが、本人に無断で図面を改変したモニュメントを建設し、著作権を侵害されたとして、岐阜県と施行業者らに約1億円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求めた訴訟で、東京高裁は一審・千葉地裁佐倉支部の判決を支持、Aの控訴を棄却した。 |

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5月13日 海賊版フォント搭載PC販売事件 |
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大阪地裁/判決・請求認容
PC用フォントのプログラムの著作権をもつ(株)モリサワが、そのプログラムを違法に複製し販売され、被害を被ったとして、(株)ディー・ディー・テックと経営者のAに対し、海賊版フォントの消去と約8000万円の損害賠償を求めた訴訟で、大阪地裁はモリサワ側の請求を全面的に認める判決を下した。 |

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5月13日 「大仏さまの鼻くそ」商標事件 |
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特許庁/登録取消
奈良・東大寺の大仏にあやかって命名された菓子「大仏さまの鼻くそ」が商標登録されたことに寺側が異議を申立て、特許庁は昨年8月に登録を取消した。
しかし、土産物店などでは現在も販売が続いており、寺側は「大仏は信仰の対象、良心に照らして販売をやめてほしい」と不快感を示している。 |
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5月14日 学術調査データの無断引用事件 |
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大阪地裁/提訴
大学院生の学術調査のデータを論文に無断引用したと、事実に反する文書を勤務先に送られ、名誉を傷つけられたとして、高知短大の助教授が大阪大教授ら3人を相手に、200万円の慰謝料を求める訴訟を大阪地裁に起こした。
助教授は2002年、大阪大大学院生とデンマークに同行し、高齢者福祉について聞き取り調査。大学院生がまとめた調査結果を今後の研究で活用するとの了解を得て、短大の研究報告集に論文を発表した。
助教授は引用先を明示し、院生への謝辞も添えたが、それに対し大阪大教授らは「了解はなかった」として論文からの削除を求める抗議文を短大に送付。助教授は事実に反し、公共の利益にもかかわらない抗議内容を広く関係者に知らせ、名誉を傷つけられたとしている。 |
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5月18日 ドキュメンタリー番組の制作報酬未払い事件(2) |
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東京高裁/判決・控訴棄却、新請求棄却
5編のテレビ放送番組のプロデューサー業務を依頼したにもかかわらず、中途で業務から排除したり、報酬を支払わなかった。また自分が著作権を有する作品を無断で放送局に放送させ、著作権を侵害されたと主張するAが、(株)博宣インターナショナルに約2210万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、東京高裁は一審・東京地裁の判決を支持し、原告Aの請求を退けた。
Aは5編の作品について「プロデューサー業務委託契約が成立していた」と請求原因を追加して争ったが認められなかった。 |

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5月18日 発売前のゲームソフトHP公開事件(刑) |
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福岡県警/逮捕
自分のHPに発売前のゲームソフト画像を勝手に公開していたとして、福岡県警は著作権法違反(公衆送信権の侵害)の疑いで東京都墨田区の会社員を逮捕した。コンピュータソフトウェア著作権協会によると、発売前のゲームソフト画像の著作権法違反容疑の摘発は初めて。
会社員は自分が運営するHPに、ゲームソフト会社「スクウェア・エニックス」など4社がそれぞれ発売し、著作権をもつ「ファイナルファンタジーXII」や「バイオハザード4」など8種類のゲームソフトのコンピューターグラフィックス画像を、4社の許諾を得ずに公開した疑い。
会社員は「著作権承諾の申し込みをした社もあったが、断られたこともあり、仕方なくやった。画像は4社の公式HPや海外の違法サイトから取り込んだ」と供述している。福岡県警は発売前のソフトを紹介することでアクセスを増やし、HP上に掲載する広告の収入を増やす目的だったとみている。 |
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5月19日 ムルアカ氏名誉毀損事件 |
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東京地裁/提訴
鈴木宗男前衆議院議員の元私設秘書でコンゴ人のジョン・ムウェテ・ムルアカ氏が所持する外交旅券は偽造だとする事実無根の内容を外務書に発表され、名誉を傷つけられたとして、同氏は国を相手に1000万円の損害賠償と謝罪広告を求める訴訟を起こした。
外務省は鈴木前議員の疑惑が持ち上がった02年3月、「ムルアカ氏の外交旅券は、偽造旅券だ」とコンゴ政府から回答があったと発表。新聞などで広く報道された。しかしその後、外務省は偽造ではなく「発給されたが無効になった」と見解を修正した。
ムルアカ氏は外務省の発表で、大学の非常勤講師の職を失った。記者会見で同氏は「これまでも外務省に謝罪を求めてきたが何の連絡もない。家族のためにも、やむを得ず提訴した」と話した。 |
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5月21日 ケーブルテレビの再送信使用料事件(銚子テレビ放送) |
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東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却(控訴)
銚子テレビ放送がテレビ番組等を再送信しながら使用料を払わないのは、著作物使用に関する契約の違反であると、日本脚本家連盟や日本音楽著作権協会等の6団体が、銚子テレビ放送に計約65万円の支払いを求めた訴訟で、東京地裁は請求の一部を認め、計約6万円の支払いを命じた。
銚子テレビ放送は、「原告らは著作権法上、テレビ番組の再送信について何らの権利を有していないのに、契約に基づき使用料を請求し得ると主張しているものであって、契約自体錯誤無効である」と主張したが認められなかった。 |

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5月21日 ケーブルテレビの再送信使用料事件(成田ケーブルテレビ) |
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東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却(控訴)
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5月21日 ケーブルテレビの再送信使用料事件(行田ケーブルテレビ) |
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東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却(控訴)
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5月21日 楽曲の使用料事件(ケーブルテレビ3社) |
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東京地裁/判決・請求棄却(控訴)
著作物利用許諾契約を結ばないまま有線放送に音楽著作物を使用したとして、日本音楽著作権協会が、成田ケーブルテレビ、銚子テレビ放送、行田ケーブルテレビの3社に、著作物の使用差止めと使用料相当の損害金約1217万円の支払いを求めた訴訟で、東京地裁は原告の請求はいずれも理由がないとして、棄却した。 |

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5月21日 個人情報の不正アクセス事件 |
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京都地裁/仮処分申請
京都大学の元研究員が、コンピュータソフトウェア協会のインターネットサイトから利用者の個人情報を不正に引き出したとして逮捕、起訴された事件で、同協会は元研究員に対し、自分が引き出した個人情報がネット上に流出していないかどうか1年間にわたって監視するよう求める仮処分を京都地裁に申し立てた。
協会は元研究員を相手に損害賠償を求める訴えを起こしているが、「これだけでは安全なネット社会の構築は難しいと考えた」としている。 |
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5月21日 喧嘩死亡の実名報道事件 |
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秋田地裁/判決・請求一部認容、一部棄却
秋田県横手市で01年8月、同市内の男子高校生(当時16)が喧嘩で死亡した事件で、高校生の両親が、高校生の実名を出して喧嘩相手に対する傷害容疑で送検される方針だと報じた秋田魁新報社を相手取り、遺族の名誉を傷つけられたなどとして500万円の損害賠償を求めた訴訟で、秋田地裁の今泉秀和裁判長は、実名報道による精神的苦痛を認め、同社に40万円の支払いを命じた。 |
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5月24日 セコム偽ステッカー販売事件 |
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東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却
大手警備会社「セコム」の契約者用ステッカーの模造品をネットオークションで販売したとして、セコムが神奈川県内の男性を相手に、ステッカーの販売禁止や1172万円の損害賠償を求めた訴訟の判決があった。
飯村敏明裁判長は「商標権侵害は明らかで、セコムの防犯サービスに対する評価や信用を著しくて低下させた」と述べ、販売禁止と422万円余の支払いなどを男性に命じた。
同社は昨年9月に販売中止を求めて警告したが、男性は「大変軽率だった。現在は販売していない」と返答しながら、その後も販売を続けていた。 |

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5月24日 タレント金子貴俊さんの名誉毀損事件 |
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東京地裁/提訴
エッセイ集で名誉を傷つけられたとして、タレントの金子貴俊さんの伯母が、金子さんと出版元の集英社を相手に、出版差止めと1000万円の損害賠償などを求める訴えを東京地裁に起こした。
金子さんは今年3月に出版したエッセイ集『僕が笑っている理由』で、幼少時に一時同居した伯母について「よく怒られ、汚してしまったトイレの床をふかされた」などと記述した。伯母側は「虐待したような虚偽の記述で名誉を傷つけられた。話し合いで解決を求めたが、誠意ある回答がなく、提訴した」としている。 |
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5月28日 国語副教材への作品無断使用事件(教学研究社) |
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東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却(控訴)
谷川俊太郎、三木卓さんら詩人、児童文学者ら7人が「小中学生の家庭用学習教材に作品を無断で使われ、著作権を侵害された」として、教学研究社に計約7590万円の損害賠償と出版、販売等の差止めを求めた訴訟で、東京地裁は原告側の請求を認め、教学研究社に計約1376万円の支払いを命じた。 |

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5月31日 『XO醤男と杏仁女』著作権侵害差止め等請求事件 |
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東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却(控訴)
中国人男女の出会いから別れまでを描いた被告Eの小説『XO醤男と杏仁女』の中の詩9編は無断使用で、著作権の侵害であるとして、詩の著作権継承者たちがEと出版元の日新報道に対し、販売の差止めと約530万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は原告側の請求を認め、販売の中止と約92万円の支払いを命じた。
詩人は高名な中国詩人で『南国ノート』という詩集を遺した。被告Eも中国人女性。裁判は小説中へ詩の引用が適法であるかが問われたが、判決は引用の必然性や最小限利用を否定し、侵害と認定した。 |

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6月1日 ろうそく広告「油煙90%カット」事件 |
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大阪地裁/判決・請求一部認容、一部棄却(控訴)
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6月3日 電子教材の著作権侵害事件 |
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東京地裁/仮処分申請
大手出版社「学習研究社」が全国展開するフランチャイズ方式の学習塾が、小中学生向けの電子教材で文学作品を無断使用し、著作権を侵害したとして、児童文学者ら3人が、学研と教材の委託製作・販売業者を相手取り、教材の使用差止めなどを求める仮処分を東京地裁に申し立てた。
学研は、学習塾「学研CAIスクール」を全国に約300ヵ所開設。開発した専用サーバーの製作やスクールへの販売・貸し出し業務を、業者に委託している。スクールでは、机ごとに置いたパソコンを使ってサーバーに組み込まれた電子教材を生徒が自由に利用している。文学者らの作品は、この電子教材の中で画面に表示されたり、音声に朗読されたりして使用されている。印刷することでプリント教材にもなっている。
文学者らは、「学研側はスクールにサーバーを数百万円で販売したり、月額約10万円で貸し出し、数万人の児童・生徒に自由に使用させ、著作権を侵害している」と主張している。
著者側による無断使用のチェックが難しく、使用料の支払いルールも確立していない電子教材について、著作権侵害が問われるのは初めて。教材のペーパーレス化が進む中で司法判断が注目される。 |
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6月9日 宮沢りえ、中田英寿のキス写真掲載事件 |
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東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却
女優の宮沢りえさんとキスしている写真を月刊誌に掲載され、プライバシーと肖像権を侵害されたとして、サッカー選手の中田英寿さんが、出版元のコアマガジンと発行人に2200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁の井上哲男裁判長は「中田さんが不快を覚えたのは明らかで、掲載には公共性もない」とし、被告側に110万円の支払いを命じた。
写真は02年夏頃、親しい友人しかいない飲食店で中田さんの了解のもと、店の経営者が撮影した。写真流出の経緯は不明。 |
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6月10日 「週刊新潮」の鈴木宗男議員“ウソつき常習男”事件(3) |
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最高裁(一小)/決定・上告不受理
「ウソつき常習男」という見出しの新聞広告で名誉を傷つけられたとして、鈴木前議員が「週刊新潮」の発行元新潮社に1000万円の損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第一小法廷(才口千晴裁判長)は鈴木前議員の上告を受理しない決定をした。
新潮社に100万円の支払いを命じた一審・東京地裁判決を取消し、「ウソをついたと信じる相当な理由がある」と認定して前議員側の請求を退けた二審・東京高裁の逆転判決が確定した。 |
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6月11日 日本テレビのHP掲載写真無断放送事件 |
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東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却(控訴)
公金流用で懲戒免職になった外務省の元米国デンバー総領事の写真を第三者のホームページから勝手に複写し放送したとして、東京地裁は日本テレビに対し、写真の所有者に100万円の損害賠償を支払うよう命じた。
訴えたのはデンバー市で日本語紙を発刊する男性で、個人的な親交の中で元総領事の写真を撮影し、コロラド州を紹介するHPに掲載した。日本テレビは写真を複写し、01年7月に計12回放映した。
男性は約4500万円の賠償を求めていたが、判決はテレビ向けの写真貸し出し業務の相場に準じ、損害額を100万円と結論づけた。「認められた損害額が少なくて残念だ。これではネット上からの写真盗用の抑止力にならない」と話している。 |

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6月14日 「フライデー」の二谷友里恵さん名誉毀損事件 |
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東京地裁/和解
郷ひろみさんの元妻で元女優の二谷友里恵さんが、「フライデー」の記事で名誉を傷つけられたとして、講談社に3300万円の損害賠償などを求めた訴訟は、同社が遺憾の意を示し、和解金を支払うことで和解が成立した。 |
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6月15日 「週刊ポスト」のイラク運動家への名誉毀損事件 |
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東京地裁/提訴
「週刊ポスト」に日本政府と裏取引したとの記事を掲載され、名誉を傷つけられたとして、イラクの民主化運動指導者が、小学館を相手に1000万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。 |
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6月16日 「ニュースステーション」のダイオキシン報道事件(2) |
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東京高裁/和解
埼玉県所沢市産の野菜がダイオキシンに汚染されているテレビ番組「ニュースステーション」で報道され、野菜価格が急落したとして、同市の農家ら29人がテレビ朝日に損害賠償と謝罪を求めた訴訟は、差戻し後の東京高裁で和解が成立した。テレ朝側が農家側に謝罪し、和解金1000万円を支払う。農家側は「謝罪の内容が納得でき、名誉回復という当初の目的が達成された」と話した。 |
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6月17日 星野前阪神監督のプライバシー侵害事件(週刊文春) |
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東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却
「週刊文春」の記事で名誉を傷つけられたとして、星野仙一・前阪神監督が文芸春秋に5300万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は230万円の支払いを同社に命じた。
問題となったのは02年6月6日号の記事「なぜ中日は名将を追放したのか。フロントが危惧したその人脈と金脈」。判決は「星野前監督のサイドビジネスや交友関係が問題となって、中日ドラゴンズの監督を解任されたという証拠はない」と認定した。 |
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6月18日 請求書発行プログラムのライセンス契約事件 |
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東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却(確定)
自社の開発した電話料金等の請求プログラムを契約範囲を超えて他に使用し、著作権を侵害されたとして、アイビックス株式会社がエヌ・ティ・ティ・リース株式会社ら2社に約1億2890万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁はその請求を一部認め、被告側に約1034万円の支払いを命じる判決を言い渡した。 |

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6月18日 プロ野球選手の肖像権侵害事件 |
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東京地裁/提訴取下げ(確定)
ゲームソフトでの肖像権使用の独占契約で選手の肖像権が侵害されたとして、労組「日本プロ野球選手会」の古田敦也会長らが、日本プロ野球機構と「コナミ」にゲームソフトの販売差止めなどを求めた訴訟の口頭弁論で、選手会側がコナミへの訴えを取り下げる考えを表明した。
この問題で機構側は、野球協約内の統一契約書によって肖像権が球団に帰属していると主張しており、今後は統一契約書の解釈にポイントを絞って機構側と選手の争いが続くことになる。 |
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6月20日 デンソー元社員の“発明の対価”請求事件 |
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東京地裁/提訴
トヨタ自動車系列で国内最大手の自動車部品メーカー「デンソー」の元社員が、主力製品の一つ「自動車用電動式燃料ポンプ」の発明の対価の一部として、同社に10億円の支払いを求める訴えを東京地裁に起こした。
同社が発明で得た利益は約200億円、元社員が受け取るべき対価は26億6000万円と算出、その一部として10億円を請求したという。 |
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6月22日 「謝罪広告掲載命令」憲法事件 |
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最高裁(三小)/判決・上告棄却
黒川紀章氏の名誉毀損事件をめぐり、メディア側に謝る意思がないのに、謝罪広告の掲載を命じることが憲法19条の思想・良心の自由に反するかどうかが争われた訴訟の判決で、最高裁第三小法廷は(上田豊三裁判長)「単に事態の真相を告白し、陳謝の意を表明する程度の謝罪広告を命じることは倫理的な意思、良心の自由を侵害せず、憲法に違反しない」とする判断を示した。
問題となったのは、建築家黒川紀章氏がデザインした愛知県豊田市の「豊田大橋」をめぐる「週刊文春」00年4月6日号の「『100億円恐竜の橋』に市民の大罵声」の記事。同小法廷は文芸春秋側に600万円の支払いと同誌への謝罪広告掲載を命じた二審・東京高裁判決を支持し、文春側の上告を退けた。
同小法廷は、「事実無根の政見放送で他の候補を中傷した候補に、新聞への謝罪広告を命じることは憲法に違反しない」とした56年7月の最高裁大法廷の判決を踏襲。「報道の自由を保障した憲法21条にも違反する」とする文春側の主張も「違反しないことは明らか」と退けた。 |
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6月23日 コンピュータープログラム侵害事件(2) |
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東京高裁/判決・控訴棄却、追加請求一部却下、一部棄却
商品開発の新しいプログラム製作を請け負ったジャイルインフォテック(株)が、約定に違反し、無断で自社と類似のプログラム著作物を製造、販売したのは著作権の侵害であるとして、ウイン通商(株)がジャ社に約700万円の損害賠償を求めた控訴審で、東京高裁は一審・さいたま地裁の判決を支持し、ウイン社の控訴を棄却した。
ウイン社は一審で約119億円の損害金の一部として3億円の支払いを求めたが、理由がないとして請求を棄却され、控訴審では新たに約700万円を請求していた。 |

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6月23日 インクリボンの商標事件 |
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東京地裁/判決・請求棄却(控訴)
ファクシミリ用インクリボン「ブラザー」の商標権を持ち、製品を製造、販売するブラザー(株)が、「ブラザー用」の名称で類似の製品を販売され、商標権を侵害され、損害を被ったとして、ダイニック(株)と(株)オーム電機に製品の廃棄と、連帯して約2136万円の損害賠償の支払いを求めた訴訟で、東京地裁は原告側の請求を棄却した。
飯村敏明裁判長は、被告標章の表示は「消費者が、他社製のファクシミリに使用する目的で当該インクリボンを誤って購入することがないよう注意を喚起することは不可欠」と述べた。 |

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6月25日 教材の表紙イラスト類似事件 |
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東京地裁/判決・請求一部認容、一部棄却
国家試験予備校「東京リーガルマインド」(LEC)が発行する教材の表紙に、自分のイラストが摸倣されて使われたとして、東京都内のイラストレーターが1610万円の損害賠償などを求めた訴訟で、東京地裁は著作権侵害があったと認め、イラストの使用差止めと1025万円の支払いをLECとデザイン会社に命じた。
問題のイラストは、いずれも人形が片手で何かを肩の高さまで持ち上げるポーズをとっている。同様の構図のイラストは原告が96年に作成しており、カタログに掲載されたほか、受験用参考書にも使われた。 |

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6月28日 サッチーvsミッチー 経歴詐称事件(2) |
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東京高裁/判決・控訴棄却
「学歴詐称」の指摘やプライバシーに関する虚偽の情報をマスコミに流され、傷つけられたとして、野村沙知代さんが女優の浅香光代さんに1430万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は110万円の支払いを命じた一審・東京地裁判決を支持し、双方の控訴をいずれも棄却した。
赤塚信雄裁判長は、マスコミへの情報提供について「雑誌記者に情報を提供した段階で名誉毀損は成立した」と認め、「雑誌が勝手に掲載した」とする浅香さんの主張を退けた。 |
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6月28日 「武富士」の言論抑圧事件(週刊金曜日) |
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東京地裁/提訴
言論活動を萎縮させる目的で、武富士側からいわれのない損害賠償訴訟を起こされたとして、「週刊金曜日」の発行元とフリーライターが、同社と同社の前会長を相手に計2750万円を求める訴訟を東京地裁に起こした。
同誌が03年2月以降、武富士の強引な取立てなどを指摘するルポを掲載したところ、武富士側から計1億1000万円を求める訴訟を起こされ、現在も審理が続いている。 |
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6月29日 国語副教材への作品無断使用事件(教材出版6社C)(2) |
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東京高裁/判決・変更
国語教科書の副教材に無断で作品を使用されたとして、谷川俊太郎さんら詩人や童話作家の8人が、光文書院など出版社6社に副教材の出版差止めと総額12億880万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は差止めを命じた一審・東京地裁判決を支持するとともに、一審とほぼ同額の約1億1000万円の支払いを命じた。
北山元章裁判長は「副教材は著作権法で複製を認められる試験又は検定に当たらない」と指摘、著作権侵害を認定した。 |

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6月29日 国語副教材への作品無断使用事件(教材出版6社D)(2) |
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東京高裁/判決・控訴棄却、附帯控訴棄却
国語教科書の副教材である国語テストに無断で作品を掲載されたとして、米国の童話「ピーターのいす」とその挿絵の著作権を承継したエズラ・ジャック・キーツ財団が、日本標準など出版6社に国語テストの出版差止めと、約1億6121万円の損害賠償を連帯して支払うように求めた訴訟の控訴審。一審の東京地裁は、日本標準の8万6553円を筆頭に6社に差止めと支払いを命じていた。東京高裁は一審判断を支持し、原告・被告双方の控訴請求を棄却した。
高裁でも「引用には当たらず、著作権法で複製を認められる試験にも当たらない」と、著作権侵害を認定した。 |

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6月30日 オフィスソフト「Webcell」の画面表示事件 |
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東京地裁/判決・請求棄却(控訴)
エクセルのヒナ型とデータベースを組み合わせて作成するソフトウェアの画面表示を真似られ、著作権を侵害されたとして、(株)マイクロラボが、国際頭脳産業(株)に約3700万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は原告のソフトに表現の創作性は認められないとして、訴えを退けた。 |

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6月30日 専門学校生の実習作品著作権事件(2) |
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大阪高裁/判決・控訴棄却
大阪コンピュータ専門学校に在籍したAが、自分の作成した作品を同校のテレビコマーシャル等に使用したのは著作権の侵害であるとして、同校を経営する学校法人西沢学園に約100万円の損害賠償を求めた控訴審判決で、大阪高裁は一審・大阪地裁の判決を支持、Aの控訴を棄却した。 |

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6月30日 シャープ元社員の“発明対価”請求事件 |
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大阪地裁/提訴
パソコンなどに使われている液晶表示技術の発明をめぐり、大手家電メーカーのシャープ(大阪市)の元男性社員が「発明の対価が不十分」として、同社に5億円の支払いを求める訴えを起こした。
男性はシャープの研究所で液晶ディスプレーの開発などを担当し、液晶表示に関する新技術を共同で開発。同社は1991年以降、職務で発明した技術の特許権は会社に承継するとの就業規則に基づき、日本のほか米国やドイツ、台湾などで特許権を取得した。男性は退職後、報奨金として約70万円を受け取ったが、「受けるべき対価は約115億円」と主張、そのうち5億円の支払いを求めている。 |
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