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【基礎編】 インターネットQ&A line
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 わいせつ画像の閲覧
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回答: 雪丸真吾(弁護士・虎ノ門総合法律事務所)
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 海外のホームページに掲載されているわいせつ画像を見る行為は法律に触れないのでしょうか? 「見た」瞬間に、自分のコンピューターのランダムアクセスメモリ(RAM)に一時的とはいえコピーされているわけだし、ダウンロードすればハードディスクに長期保存することも可能です。少々コンピューターの知識があれば、プリントアウトすることも可能です。刑法上の問題はもちろん、著作権法の複製行為の違反にはならないのでしょうか。
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 刑法の問題を抜きにして、著作権法上だけから解釈すると、「見る」というだけの行為では問題になりません。ランダムアクセスメモリへの一時的なコピーは一時的な記憶に過ぎず、電源を切ってしまえば消えてしまうものなので、そもそも著作権法上の「複製」に該当しないという立場も有力ですし、仮に「複製」に当たるとしても私的複製(第30条1項)行為だからです。
 ダウンロードされたわいせつ画像をハードディスクに長期保存する行為、プリントアウトする行為は、明らかに「複製」に該当し、著作権者の許諾も得られない可能性が高いですが、個人で楽しむだけ(プライベートユース)の目的であれば、私的使用のための複製として複製権の侵害にはなりません。
 ただ、それらわいせつ画像を、自分のホームページにアップロードしたり、大量に印刷すると、私的複製の範囲外になりますので、著作権侵害になります。
 刑法上も、「見る」だけなら問題ありませんが、それらわいせつ画像を販売目的で所持したり、アップロードしたり、頒布すると違法になります(刑法第175条)。
 
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(2005年3月)
 
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