判例全文 | ![]() |
|
![]() |
【事件名】ソフトバンクへの発信者情報開示請求事件AZ 【年月日】令和7年1月23日 東京地裁 令和6年(ワ)第70085号 発信者情報開示請求事件 (口頭弁論終結日 令和6年11月12日) 判決 原告 株式会社バンダイナムコミュージックライブ(以下「原告バンダイナムコ」という。) 原告 株式会社ソニー・ミュージックレーベルズ(以下「原告ソニー・ミュージック」という。) 原告 キングレコード株式会社(以下「原告キングレコード」という。) 上記三名訴訟代理人弁護士 尋木浩司 同 林幸平 同 亀井英樹 同 塚本智康 同 石坂大輔 同 笠島祐輝 同 佐藤省吾 同 松木信行 同 前田哲男 同 福田祐実 被告 ソフトバンク株式会社 同訴訟代理人弁護士 金子和弘 主文 1 被告は、原告バンダイナムコに対し、別紙発信者情報目録記載1の各情報を開示せよ。 2 被告は、原告ソニー・ミュージックに対し、別紙発信者情報目録記載2及び3の各情報を開示せよ。 3 被告は、原告キングレコードに対し、別紙発信者情報目録記載4の各情報を開示せよ。 4 訴訟費用は被告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求 主文同旨 第2 事案の概要 本件は、レコード製作者である原告らが、氏名不詳者(以下「本件各発信者」という。)がいわゆるファイル交換共有ソフトウェアであるBitTorrentを使用して、別紙レコード目録記載の各レコード(以下、同目録記載の番号に合わせて、「本件レコード1」などといい、これらを併せて「本件各レコード」という。)を送信可能化したことにより、本件各レコードに係る原告らの送信可能化権(著作権法96条の2)を侵害したと主張して、被告に対し、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(以下「プロバイダ責任制限法」という。)5条1項に基づき、@原告バンダイナムコにおいては別紙発信者情報目録記載1の各情報を、A原告ソニー・ミュージックにおいては別紙発信者情報目録記載2及び3の各情報を、B原告キングレコードにおいては別紙発信者情報目録記載4の各情報を、それぞれ開示するよう求める事案である。 1 前提事実(当事者間に争いのない事実並びに後掲の各証拠〔なお、枝番の記載は、特に付記しない限り省略する。以下同様。〕及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実をいう。) (1)当事者 ア 原告らは、いずれも、レコードを製作し、これを複製してCD等として販売している株式会社である(弁論の全趣旨)。 イ 被告は、一般利用者に対してインターネット接続プロバイダ事業等を営む株式会社であり、特定電気通信役務提供者(プロバイダ責任制限法2条3号)に該当する。 (2)原告らが本件各レコードの製作者であること ア 原告バンダイナムコは、本件レコード1のレコード製作者である(甲3、18)。 イ 原告ソニー・ミュージックは、本件レコード2及び3のレコード製作者である(甲7、11、20、22)。 ウ 原告キングレコードは、本件レコード4のレコード製作者である(甲15、24)。 (3)BitTorrentの仕組み(甲26、27) BitTorrentとは、インターネット上においていわゆるP2P方式でファイルを共有するためのプロトコル(通信規約)の一つであり、同プロトコルを実装したクライアントソフトの名称でもある。BitTorrentを利用してファイルをダウンロードする手順や動作は、以下のとおりである。 ア インデックスサイトと呼ばれるウェブサーバから、ダウンロードしたい対象ファイルに対応するトレントファイル(「ファイルの情報」と「トラッカーの情報」が含まれている。)を入手する。 イ 入手したトレントファイルをBitTorrentクライアントソフトに取り込む。 ウ BitTorrentクライアントソフトは、当該トレントファイルで指定されたトラッカー(接続した端末を追跡し、対象ファイルの提供者のリストを管理するサーバ)と通信して、対象ファイルの提供者のIPアドレスの一覧を自動的に入手する。 エ BitTorrentクライアントソフトは、入手したIPアドレスの一覧から複数のIPアドレスを自動的に選択して、対象ファイルの送信要求を行い、当該IPアドレスが割り振られた端末から断片化された対象ファイルのデータ(以下、当該断片化された対象ファイルのデータを「ピース」という。)を順次受信することにより、対象ファイル全体のダウンロードを行う。 オ BitTorrentでファイルをダウンロードしたネットワークの参加者は、BitTorrentクライアントソフトを停止させるまで、トラッカーに対し、当該ファイルが送信可能であることを通知し、他の不特定のネットワーク参加者からの要求があればいつでもこれを送信できる状態になる。 (4)原告らによる著作権侵害調査(以下「本件調査」という。)の概要(甲2、6、10、14、26、28) ア 原告らの依頼を受けた株式会社Flow(以下「本件調査会社」という。)は、BitTorrentネットワークを介して公開されているファイルの流通量等を監視するシステムである「P2PFINDER」(以下「本件システム」という。)を利用して、調査を行った。 イ 本件調査の手順は以下のとおりである。 (ア)本件システムでは、インデックスサイトからトレントファイルを無差別にダウンロードし、設定されたキーワードに基づき、当該キーワードをファイル名に含むトレントファイルを探索、取得する。 (イ)上記(ア)のトレントファイルに基づき、対象ファイル全体を公開しているユーザのIPアドレスを特定する。 (ウ)上記(イ)のIPアドレスから、対象ファイルの一部(ピース)をダウンロードし、当該トレントファイル及びそれに含まれるファイル名、ファイルサイズと関連付けて、ダウンロードしたデータと当該IPアドレス及びダウンロード時刻を記録する。 (エ)BitTorrentクライアントソフトである●(ギリシア文字。ミュー)Torrentを起動し、上記のトレントファイルに基づいて、対象ファイル全体を取得し、DVD−Rに記録する。 ウ 本件調査においては、本件システムで探索した結果、別紙情報目録記載の対象ファイル名のファイルが公開されていることが確認され、当該対象ファイルの全体を公開しているIPアドレスをそれぞれ特定して記録した。別紙情報目録記載のダウンロード日時は、上記イ(ウ)のピースのダウンロード時の時刻である。また、上記イ(エ)において記録された各データ(甲19、21、23、25)と本件各レコード(甲18、22、20、24)との同一性については当事者間に争いがない。 (5)発信者情報の保有 被告は、別紙発信者情報目録記載の発信者情報を保有している。 2 争点 (1)本件各通信によって送信可能化権が侵害されたか(争点1) (2)開示を受けるべき正当な理由の有無(争点2) 第3 争点に関する当事者の主張 1 争点1(本件各通信によって送信可能化権が侵害されたか)について (原告らの主張) (1)別紙発信者情報目録記載のインターネットプロトコルアドレス(以下、IPアドレスともいう。)及び時刻によって特定される各通信(以下「本件各通信」という。)は、本件各発信者が、本件調査会社の端末に対して、ピースを送信した通信をとらえたものである。 (2)BitTorrentネットワークにおいて、ピースの送信を受けた他のBitTorrentネットワークの参加者(以下「ピア」という。)の端末は、トラッカーに対し、当該ピースが送信可能であること継続的に通知するから、他の不特定のネットワーク参加者からの要求があれば、いつでも当該ファイル(ピース)の送信ができる状態になる。 本件各発信者は、本件各通信によって、他のピア(本件では本件調査会社)にピースを送信した。そして、本件システムも、上記ピースの送信を受けたピアの端末と同様の動作をするから、本件各発信者は、ピースを送信すると同時に本件調査会社の端末(著作権法2条1項9号の5イ所定の「公衆送信用記録媒体」に該当する。)に情報を記録ないし入力しているといえ、このような行為は、著作権法2条1項9号の5イ所定の送信可能化に該当する。したがって、本件各発信者は、本件各通信によって、原告らの本件各レコードに対する送信可能化権(著作権法96条の2)を侵害するものである。 (3)本件各通信が、送信可能化権侵害行為自体に係る通信に当たらないとしても、本件各通信によってピースが現にダウンロードされている以上、本件各発信者は、上記ダウンロードよりも前の時点で、他のピアに対し、当該ピースを自動公衆送信可能な状態であったといえる。このように、送信可能化惹起行為(著作権法2条1項9号の5イ、ロ所定の行為)が完了し、その後も引き続きそれにより惹起された送信可能な状態が継続している限り、そのような状態であることを直接的に示す通信に係る情報は、「発信者情報」(プロバイダ責任制限法5条1項)として開示の対象となる。 (被告の主張) 以下のとおり、否認ないし争う。 (1)発信者情報開示請求が、表現の自由及び通信の秘密に対する重大な制約であることに鑑みれば、その要件は厳格に解釈されるべきであり、侵害情報の「流通」が現実に生じることを要するというべきである。したがって、送信可能化のみでは、発信者情報開示請求権による保護の対象とはならないというべきである。 (2)BitTorrentにおいて、他の不特定のネットワーク参加者からの要求は、トラッカーが管理する対象ファイルの提供者のリストに基づいてされるものであり、当該リストは、当該ファイルをダウンロードした参加者がトラッカーに対し当該ファイルが送信可能であることを継続的に通知することによって作成される。したがって、単に対象ファイルをダウンロードしただけでは、その送信可能化が完成したとはいえず、トラッカーに対して上記通知をすることによって、他の不特定の参加者に対するデータの送信可能化が実現されるに至ったというべきである(知財高裁令和3年10月7日参照)。本件各通信は、ピースのダウンロードが完了した日時を記録するものにすぎず、トラッカーに対して、当該ピースが送信可能であることを通知した通信ではないから、送信可能化権を侵害した通信には該当しない。したがって、本件各通信によって、送信可能化権が侵害されたとはいえない。 (3)原告らは、本件システムにピースを送信したことが送信可能化に当たる旨主張するが、「公衆送信用記録媒体」というには、記録された情報が当該媒体から公衆に対して送信される必要がある。しかしながら、原告らは、本件各通信によって本件システムに記録された情報が、実際に不特定多数の者に対して送信されたか否かを明らかにしないから、本件システムのサーバないしハードディスクが「公衆送信用記録媒体」に当たるとはいえない。同様の理由から、本件各発信者が、「発信者」(プロバイダ責任制限法2条4号前段)に該当するともいえない。 (4)原告らは、本件各通信が、送信可能化権侵害行為そのものに当たらないとしても、本件調査会社に対してピースを送信するよりも前の時点でピースを自動公衆送信可能な状態であった以上、本件各通信に係る情報も「発信者情報」(プロバイダ責任制限法5条1項)として開示の対象となる旨主張する。しかしながら、発信者情報の範囲は、通信自体によって権利侵害の明白性が認められることが前提であり、これが認められない以上、開示の対象とはならない。 2 争点2(開示を受けるべき正当な理由の有無)について (原告らの主張) 原告らは、本件各発信者に対し、損害賠償請求権及び差止請求権を行使するために、別紙発信者情報目録記載の情報について開示を受けるべき正当な理由がある。 (被告の主張) 争う。発信者を特定するための情報としては、氏名及び住所だけで必要かつ十分である。電話番号及び電子メールアドレスについては、損害賠償請求権の行使に必要であるとはいえないから、「開示を受けるべき正当な理由」はない。 第4 当裁判所の判断 1 争点1(本件各通信によって送信可能化権が侵害されたか)について (1)ア 前記前提事実(3)によれば、BitTorrentネットワークにおいては、特定のファイルに対応するトレントファイルを端末のクライアントソフトに読み込ませることで、当該トレントファイルを共有するピアによって形成されるBitTorrentネットワークに参加し、特定のファイルを構成するピースを他のピアからダウンロードしたり、同時に、他のピアにアップロードしたりすることができるようになる。 そして、あるピアが上記のようなダウンロード及びアップロードを行うためには、他のピアがあるピアのIPアドレス及びポート番号の情報を把握している必要があるから、そのダウンロード及びアップロードに先立ち、あるピアがトラッカーに対して自身のIPアドレス及びポート番号の情報をあらかじめ通知しているものと推認することができる。すなわち、BitTorrentネットワークに参加しているピアは、特定のファイルを構成するピースを他のピアからダウンロードしさえすれば、改めてトラッカーに自身のIPアドレス及びポート番号の情報を通知するなどの特段の手順を経ることなく、自身のIPアドレス及びポート番号の情報を把握している不特定のピアからの求めに応じ、自身がダウンロードしたピースを自動的にアップロードすることができる。 このようなBitTorrentの仕組みを踏まえると、特定のファイルを構成するピースを保有していないピアは、他のピアから当該ピースの送信を受けることによって、別の他のピアからの求めに応じ自動的に送信を行うものといえる。 そうすると、BitTorrentネットワークにおいて、特定のファイルを構成するピースを他のピアにアップロードする行為は、当該他のピアが上記ファイルを自動公衆送信する機能を有するものである以上、上記特定のファイルを自動公衆送信し得るようにするものといえるから、著作権法2条1項9号の5イ所定の送信可能化に該当するものと解するのが相当である。 イ これを本件についてみると、前記前提事実(4)及び弁論の全趣旨によれば、本件調査会社は、別紙情報目録記載のダウンロード日時において、同記載のIPアドレスから、同記載の対象ファイルのピースをBitTorrentネットワークを介してダウンロードしたことが認められる。 そうすると、本件各発信者は、上記ピースを自動公衆送信する機能を有する本件調査会社の端末に対し、上記ピースをアップロードする行為をしたものと認められることからすると、本件各通信は、著作権法2条1項9号の5イ所定の送信可能化に該当するものといえる。そして、前記前提事実(4)ウによれば、対象ファイル全体は本件各レコードと同一であることからすると、本件各通信によってダウンロードされたピースは、本件各レコードの一部であると認めるのが相当である。 したがって、本件各発信者は、本件各通信によって本件各レコードに係る原告らの送信可能化権を侵害したことは明らかである。そして、当事者双方提出に係る証拠及び弁論の全趣旨によっても、上記の侵害行為の違法性を阻却する事由が存在することをうかがわせる事情を認めることはできない。 以上によれば、本件各通信に係る権利侵害の明白性を認めるのが相当である。 (2)被告の主張に対する判断 ア 被告は、本件各通信は、本件各発信者からピースのダウンロードが完了した日時を記録するものにすぎず、トラッカーに対して、当該ピースが送信可能であることを通知した通信ではないから、送信可能化権を侵害した通信には該当しない旨主張する。しかしながら、ピースのダウンロード及びアップロードに先立ち、あるピアがトラッカーに対して自身のIPアドレス及びポート番号の情報をあらかじめ通知しているものと認められることは、前記(1)アにおいて認定したとおりである。そして、BitTorrentネットワークにおいて、特定のファイルを構成するピースを他のピアにアップロードする行為は、当該他のピアが上記ファイルを自動公衆送信する機能を有するものである以上、上記特定のファイルを自動公衆送信し得るようにするものであることは、前記(1)アにおいて説示したとおりである。したがって、被告の主張は、上記判断を左右するものとはいえない。 イ 被告は、本件各通信によって本件システムに記録された情報が実際に不特定多数の者に対して送信されるかどうかが明らかではない以上、本件システムのサーバないしハードディスクが「公衆送信用記録媒体」に当たるとはいえない旨主張する。しかしながら、前記(1)アのとおり、特定のファイルを構成するピースを保有していないピアは、他のピアから当該ピースの送信を受けることによって、別の他のピアからの求めに応じ自動的に送信を行うものといえる。そうすると、本件各通信によって記録された情報がその後実際に不特定多数の者に対して送信されたか否かにかかわらず、本件調査会社の端末は、「公衆送信用記録媒体」に当たるものと認めるのが相当である。 ウ 被告は、本件各通信によって本件システムに記録された情報が実際に不特定の者に対して送信されたかどうかを明らかにしない以上、本件各発信者がプロバイダ責任制限法2条4号にいう「発信者」に当たるとはいえない旨主張する。しかしながら、同号にいう「特定電気通信役務提供者の用いる特定電気通信設備の記録媒体」又は「当該特定電気通信設備の送信装置」は、発信者側のプロバイダの特定電気通信設備をいうものであり、受信者側の端末である本件システムとは異なるものである。そうすると、被告の主張は、その前提を欠く。念のため、本件における発信者側のプロバイダである被告の特定電気通信設備をみても、前記前提事実(3)及び(4)認定に係るBitTorrentの仕組みによれば、本件各発信者は、不特定の者からの求めに応じ自動的にファイルを送信していることからすると、上記特定電気通信設備は、情報を「不特定の者に送信」(プロバイダ責任制限法2条4号)しているといえるから、本件各発信者は、プロバイダ責任制限法2条4号にいう「発信者」に該当するものと認めるのが相当である。 エ 被告は、送信可能化のみではプロバイダ責任制限法上の権利侵害に当たらない旨主張する。しかしながら、著作権法96条の2によれば、レコード製作者は、レコードを送信可能化する権利を専有するのであるから、これを侵害する者に対し、その侵害の停止及び損害の賠償を請求することができる(同条112条及び114条)。したがって、送信可能化がプロバイダ責任制限法上の権利侵害に当たらないということはできない。 オ 以上によれば、被告の主張は、いずれも採用することができない。 2 争点2(開示を受けるべき正当な理由の有無)について 弁論の全趣旨によれば、原告らは、本件各発信者に対し、損害賠償等を請求することを予定していることが認められることからすると、原告らには、別紙発信者情報目録記載の発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があるものといえる。 これに対し、被告は、氏名及び住所の開示があれば、それだけで本件各発信者に対する損害賠償請求権の行使が可能であるから、電話番号及び電子メールアドレスについては、開示を受けるべき正当な理由があるとはいえない旨主張する。 しかしながら、プロバイダ責任制限法施行規則2条は、プロバイダ責任制限法2条6号4条1項に規定する「侵害情報の発信者の特定に資する情報であって総務省令で定めるもの」として1号から14号までを列挙しているところ、プロバイダ責任制限法5条の趣旨目的は、特定電気通信による情報の流通の特徴を踏まえ、特定電気通信による情報の流通によって権利の侵害を受けた者が、情報の発信者のプライバシー、表現の自由、通信の秘密に配慮した厳格な要件の下で、当該特定電気通信の用に供される特定電気通信設備を用いる特定電気通信役務提供者に対して発信者情報の開示を請求可能とすることによって、加害者の特定を可能にして被害者の権利の救済を図ろうとしたものである。 このような上記限定列挙に係る趣旨目的に鑑みると、プロバイダ責任制限法施行規則2条1号ないし4号の発信者の氏名又は名称、住所、電話番号及び電子メールアドレスのうちから、更に氏名又は名称、住所に限定することが許容されるものと解するのは相当ではない。実質的にも、住所変更等によって住所宛てでは発信者への連絡が付かない場合や、発信者に対する訴えの提起前に示談交渉を行う場合には、電話番号や電子メールアドレスを知ることが有用であることを否定することはできず、これらの開示を受ける必要性も十分に認められるといえる。 したがって、被告の主張は、採用することができない。 第5 結論 よって、原告らの請求はいずれも理由があるから、これらを認容することとして、主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第40部 裁判長裁判官 中島基至 裁判官 武富可南 裁判官 古賀千尋 (別紙)発信者情報目録 1 令和5年(2023年)11月7日12時26分38秒ころにAというインターネットプロトコルアドレスを使用してインターネットに接続していた者の氏名(または名称)、住所及び電子メールアドレス 2 令和5年(2023年)11月9日14時34分46秒ころにAというインターネットプロトコルアドレスを使用してインターネットに接続していた者の氏名(または名称)、住所及び電子メールアドレス 3 令和5年(2023年)11月8日23時40分34秒ころにBというインターネットプロトコルアドレスを使用してインターネットに接続していた者の氏名(または名称)、住所及び電話番号 4 令和5年(2023年)11月9日22時24分47秒ころにBというインターネットプロトコルアドレスを使用してインターネットに接続していた者の氏名(または名称)、住所及び電話番号 以上 (別紙)レコード目録 (別紙)情報目録 (いずれも省略) |
![]() 日本ユニ著作権センター http://jucc.sakura.ne.jp/ |