判例全文 line
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【事件名】漫画無断配信取締役責任追及事件
【年月日】令和6年12月20日
 東京地裁 令和4年(ワ)第70097号 損害賠償請求事件
 (口頭弁論終結日 令和6年9月30日)

判決
原告 Ai(以下「原告Ai」という。)
原告Bi(以下「原告Bi」という。)
原告Ci(以下「原告Ci」という。)
上記3名訴訟代理人弁護士 平野敬
被告 Fi
同訴訟代理人弁護士 細井大輔


主文
1 原告らの請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告らの負担とする。

事実及び理由
第1 請求
1 被告は、原告Aiに対し、95万8869円及びこれに対する令和元年9月17日から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。
2 被告は、原告Biに対し、430万6596円及びこれに対する平成30年3月12日から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。
3 被告は、原告Ciに対し、793万4535円及びこれに対する令和3年4月15日から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。
第2 事案の概要等
1 事案の要旨
 本件は、原告らが、被告に対し、被告自ら又は被告が代表者兼取締役として登記されている法人が、インターネット上に開設した別紙ウェブサイト目録記載の各ウェブサイト(以下、これらを総称して「本件サイト」という。)に、原告らの著作物である別紙著作物目録1ないし3記載の各漫画(以下、これらを総称して「本件漫画」という。)を許諾なく掲載し、原告らの著作権(公衆送信権)を侵害したと主張して、民法709条(主位的請求)及び会社法429条1項(第1次予備的請求として現任の取締役としての責任、第2次予備的請求として退任した取締役としての責任)に基づく損害賠償として、
 原告Aiにつき、損害金95万8869円(一部請求)及びこれに対する令和元年9月17日(別紙損害一覧表の「1原告Ai」の「掲載日」欄記載の日付のうち最も後の日)から支払済みまで民法所定年3パーセントの割合による遅延損害金、
 原告Biにつき、損害金430万6596円(一部請求)及びこれに対する平成30年3月12日(別紙損害一覧表の「2原告Bi」の「掲載日」欄記載の日付のうち最も後の日)から支払済みまで民法所定年3パーセントの割合による遅延損害金、
 原告Ciにつき、損害金793万4535円(一部請求)及びこれに対する令和3年4月15日(別紙損害一覧表の「3原告Ci」の「掲載日」欄記載の日付のうち最も後の日)から支払済みまで民法所定年3パーセントの割合による遅延損害金の各支払を求める事案である。
2 前提事実(当事者間に争いのない事実並びに後掲の各証拠(以下、特記しない限り枝番を含む。)及び弁論の全趣旨により容易に認定できる事実)
(1)当事者
ア 原告Aiは、「Aii」及び「Aiii」の筆名を用いて執筆活動をしている漫画家である。
 原告Biは、「Bii」の筆名を用いて執筆活動をしている漫画家である。
 原告Ciは、「Cii」の筆名を用いて執筆活動をしている漫画家である。
(以上、弁論の全趣旨)
イ 被告は、インターネットのホームページの企画制作及び運営管理等を目的とする株式会社悟空(平成23年12月28日設立。以下「悟空社」という。)の代表取締役を務めている者である(甲37)。
 また、被告は、米国ハワイ州の法律に基づいて設立され、ウェブサイトの作成等を目的とする「RedHotImpulse,Ltd.」(以下「レッド社」という。)の代表者兼取締役として登記されている(甲15、32、44)。
(2)本件漫画
 別紙著作物目録1記載の各漫画(以下、同目録記載の番号に従って、「本件漫画11」、「本件漫画1−2」などといい、これらを総称して「本件漫画1」という。)は、原告Aiが著作権を有する著作物である(甲1)。
 別紙著作物目録2記載の各漫画(以下、同目録記載の番号に従って、「本件漫画2−1」、「本件漫画2−2」などといい、これらを総称して「本件漫画2」という。)は、原告Biが著作権を有する著作物である(甲2)。
 別紙著作物目録3記載の各漫画(以下、同目録記載の番号に従って、「本件漫画3−1」、「本件漫画3−2」などといい、これらを総称して「本件漫画3」という。)は、原告Ciが著作権を有する著作物である(甲3)。
(3)本件サイトにおける本件漫画の掲載
ア 本件サイト(以下、別紙ウェブサイト目録記載の番号に従って、「本件サイト1」、「本件サイト2」などという。)は、いずれもインターネット上に開設されたウェブサイトで、同人誌に収録された漫画等を掲載し、無料で公開している(甲7)。
 平成27年8月15日以降、別紙損害一覧表の「ウェブサイト」欄記載の各サイトにおいて、同「掲載日」欄記載の各日から、原告らの許諾を得ることなく、同「作品」欄記載の各漫画の掲載が順次開始された(なお、同一ウェブサイトにおける同一作品の掲載であっても、異なるURLにより公開されたものは、別個に掲載されたものとしている。甲8ないし10、弁論の全趣旨)。
 本件サイト中のウェブページはいずれも日本語で作成されている上、掲載されている本件漫画中の台詞も日本語で記載されている(甲8ないし10)。
イ 本件サイト1及び2は、令和3年8月までに閉鎖された(弁論の全趣旨)。
(4)レッド社の経緯等
ア レッド社は、平成14年12月16日、有限会社でじぽの関連会社である米国法人「DigitalPoint,Inc.」の支援を受け、米国ハワイ州の法律に基づき、Ei(以下「Ei」という。)が出資者となって、被告を社長、副社長、財務役、秘書役及び執行役兼取締役として設立された(甲15、17、46)。
イ 被告は、平成15年3月18日、ファーストハワイアンバンクにレッド社名義の預金口座(以下「本件口座」という。)を開設した(甲68)。
ウ 平成15年11月から令和4年12月にかけて、各年分のレッド社に係る年次報告書がハワイ州商業消費者省に提出された。
 同月1日に電子的方式により提出されたレッド社に係る年次報告書(以下「本件年次報告書」という。)の執行役員及び取締役の項目の氏名欄に「Fii」、役職欄に社長、副社長、財務役、秘書役及び執行役との各記載がある。また、本件年次報告書には、「Fiii」との記名がある。
(以上、甲32、43、44)
エ 令和5年3月16日時点のレッド社の登記においては、執行役員の氏名は、「Fii」、役職は、社長、副社長、財務役、秘書役及び執行役とされていた(甲32、43)。
3 争点
(1)不法行為の成否(争点1)
(2)会社法429条1項所定の責任の有無(争点2)
ア 現任の取締役としての責任の有無(争点2−1)
イ 退任した取締役としての責任の有無(争点2−2)
(3)原告らの損害の有無及びその額(争点3)
4 当事者の主張
(1)争点1(不法行為の成否)について
(原告らの主張)
ア 準拠法について
 主位的請求は、本件サイトへの本件漫画の無断掲載行為により原告らの著作権が侵害されたことを理由とする不法行為に基づく損害賠償請求であるところ、本件サイトや本件漫画にはいずれも日本語が用いられているから、本件サイトに本件漫画の無断掲載行為が行われたのも、無断掲載された本件漫画を人々が閲覧したのも、主に日本国内においてであると考えられる。そうすると、本件サイトへの本件漫画の無断掲載行為という加害行為の結果が発生した地は日本となるから、主位的請求に係る上記不法行為に基づく損害賠償請求権の成立及び効力については、法の適用に関する通則法(以下「通則法」という。)17条により、日本法を適用すべきである。
イ 本件サイトに本件漫画を掲載したのは被告個人であること
(ア)本件サイトに本件漫画を掲載したのは本件口座の管理者であること
 本件サイトには広告が掲載されているところ、その広告掲載に係る代理業務は株式会社どんぐり(以下「どんぐり社」という。)が務めており、どんぐり社は当該広告掲載に係る報酬を本件口座に送金していた。
 このように、本件口座の管理者は、本件サイトの広告収益を受領していたから、他に特段の事情のない限り、本件サイトの実質的な運営者、すなわち本件サイトに本件漫画を掲載した者であると考えられる。
(イ)レッド社の法人格が形骸化していること
 レッド社は、現地において経営実態のないペーパーカンパニーである。
 また、どんぐり社に広告代理業務を依頼し、かつ、その報酬の支払先を本件口座とする請求書を送付した者は、フルパワー(FULLPOWER,LTD)との名称の法人(以下「フルパワー社」という。)を名乗っていたところ、フルパワー社の住所及び代表者は不明であり、同社は何ら実体がない。
 これらの事実に照らせば、被告は、隠れ蓑としてレッド社とフルパワー社の名義を自在に使い分け、どんぐり社を通じて本件サイトに係る広告収益を受領していたと考えるのが整合的である。すなわち、レッド社の法人格は全くの形骸にすぎず、外形上レッド社の活動とされるものは、実質的には代表者である被告の個人営業によるものである。
(ウ)まとめ
 したがって、本件サイトに本件漫画を掲載したのは被告個人であるというべきである。
ウ 原告らの権利が侵害されたこと
 被告が、本件サイトへ本件漫画を掲載し、本件漫画を誰もが閲覧できるようにしたことは、本件漫画に係る原告らの公衆送信権を侵害する。
エ 故意があること
 本件サイトは、いずれも原告らを含む多数人の著作物を転載して閲覧者を誘引し、広告掲載に係る報酬により収益を得る営利目的のウェブサイトである。このことは、本件口座が現在も稼働しており、どんぐり社から入金がされていたことからも明らかである。
 本件サイトの表題部には、「無料同人漫画」、「無料エロ同人誌」といった記載があるところ、これは、本来、読者が対価を支払って有償で購入すべきものを無償で提供しているとの趣旨である。また、本件サイトに記載されている注意書きには、「当サイトに掲載している記事や画像の著作権は権利者様に帰属致します。著作権等の侵害を目的とするものではありません。
 掲載されたものに問題がある場合は権利者御本人様が直接ご連絡下さい」等と記載されているところ、この記載に照らせば、本件サイトの運営者である被告は、各作品について権利を有する著作権者がおり、かつ、各著作権者に許諾を得ることなく各作品を転載していることを十分に認識しているといえる。
 したがって、被告には、他人が著作権を有する著作物を無断転載するという自己の違法行為について認識認容があり、故意がある。
オ 小括
 したがって、被告は、本件サイトに本件漫画を掲載した行為につき、原告らの著作権(公衆送信権)侵害を理由として、民法709条に基づいて損害賠償責任を負う。
(被告の主張)
ア 準拠法について
 本件サイトが専ら日本国内の閲覧者を対象にしていたものかどうかは明らかでなく、仮に本件サイトに本件漫画を掲載したことが不法行為に当たるとしても、当該掲載行為が日本で行われたかどうかも不明である。
 したがって、当然に日本法が適用されるとはいえない。
イ 被告は本件サイトに本件漫画を掲載していないこと
(ア)本件サイトに本件漫画を掲載した者と本件口座の管理者との関係が明らかでないこと
 どんぐり社が本件口座に支払った金員が本件サイトの広告掲載に係る報酬であったことは本件証拠上明らかでないから、本件口座の管理者が、本件サイトを運営し、かつ、本件サイトに本件漫画を掲載した者であるとはいえない。
(イ)レッド社の法人格が形骸化しているとはいえないこと
 レッド社が実体のない形骸的なペーパーカンパニーであるとの主張は、証拠によって何ら裏付けられていないものである。
(ウ)被告は本件サイトに本件漫画が掲載された時点でレッド社と関係がないこと
 被告は、平成14年当時、米国ハワイ州で簡単に法人を設立できることを知り、いろいろな経験を積みたいと考え、同年12月、海外法人設立サービスを利用してレッド社を設立した。その後、被告は、平成15年1月から3月まで、ハワイに滞在していたところ、その際に知り合った日系人3ないし4人と共に作ったグループが中心となって、レッド社を利用したハワイの観光推進事業をしようという話になった。
 しかし、被告は、同月以降、ハワイで事業を行うことの熱意が薄れていったため、レッド社を閉鎖することも検討しており、同月ないし同年8月頃、上記グループに所属していたNiという者にレッド社の処理を任せ、代表者の変更手続を依頼した。
 そもそも、被告は、平成16年以降、レッド社の運営、管理のために何ら費用を支出していないし、役員報酬を含む経済的利益も得ていない。また、本件年次報告書は、署名が不要な電子的方式によって提出されたものであって、本人でなくても提出できるものであるから、そのような被告の関与や意思に基づくことなく提出できる本件年次報告書の存在及び記載をもって、被告がレッド社に関与しているとはいえない。
 このように、被告は、平成15年3月ないし8月頃にレッド社の代表者兼取締役を辞任により退任し、それ以降レッド社には一切関与しておらず、本件口座を含むレッド社名義の預金口座を使用したこともない。
(エ)まとめ
 以上のとおり、被告は、本件サイトに本件漫画が掲載された時点である平成27年8月15日以降において、レッド社とは全く関係がない。
 また、被告は、本件サイトの運用も管理もしておらず、本件サイトへの本件漫画の掲載が被告によるものと評価できるような事情もない。
ウ 小括
 したがって、被告は、本件サイトに本件漫画が掲載されたことに関し、民法709条所定の責任を負わない。
(2)争点2−1(現任の取締役としての責任の有無)について
(原告らの主張)
 仮にレッド社の法人格が形骸化しているとは認められないとしても、以下のとおり、被告は、現任のレッド社の取締役として、会社法429条1項に基づき、原告らに生じた損害を賠償する責任がある。
ア 準拠法について
 会社の役員が負う会社法429条の責任は、不法行為責任そのものではなく特別の法定責任と解されているものの、法人の役員の行為について当該役員が第三者との関係で責任を負うか否かという問題は、法人の内部事項や組織法上のものとはいえないから、そのような責任を前提とする債権の成立及び効力の準拠法は不法行為と同様に考えるべきである。そして、前記(1)(原告らの主張)アのとおり、本件サイトへの本件漫画の無断掲載行為という加害行為の結果が発生した地は日本であるから、第1次予備的請求については、通則法17条により、日本法を適用すべきである。
イ 悪意又は重過失による任務懈怠があること
(ア)前記(1)(原告らの主張)イ(ア)のとおり、本件口座の管理者と本件サイトの運営者すなわち本件サイトに本件漫画を掲載した者は同一人と考えられるから、本件サイトに本件漫画を掲載した者はレッド社である。
 仮に本件サイトの真の運営者がレッド社以外の第三者であるとしても、本件サイトにおける広告掲載に係る報酬がどんぐり社を通じてレッド社名義の本件口座に送金されていたことからすると、レッド社が当該運営者と密接な関係にあり、その資金の流れに加担して違法な海賊版サイトである本件サイトの運営に不可欠な貢献をしていることは、疑う余地がない。
(イ)被告は、レッド社の取締役として、レッド社の業務が法令に適合するよう体制を整備し、前記(ア)のような事態を防止すべき義務を負っていたにもかかわらず、漫然とレッド社の運営や本件口座の管理を放置していた。この点において、被告には、レッド社の職務を行うについて悪意又は重大な過失があったというべきである。
 したがって、被告は、本件サイトに本件漫画が掲載されたことに関し、会社法429条1項に基づいて損害賠償責任を負う。
(被告の主張)
ア 準拠法について
 レッド社は、米国ハワイ州法に基づいて設立された法人である。
 また、前記(1)(被告の主張)のとおり、本件サイトが専ら日本国内の閲覧者を対象としていたものかどうかは明らかでなく、本件サイトに本件漫画を掲載する行為が日本で行われたかどうかも不明である。
 したがって、日本法が適用されるとはいえない。
イ 被告はレッド社に関与しておらず任務懈怠があったとはいえないこと
 仮に本件に日本法が適用されるとしても、前記(1)(被告の主張)イ(ウ)のとおり、被告は、平成15年3月ないし8月頃にレッド社の代表者兼取締役を辞任により退任し、それ以降レッド社には一切関与していない。
 このように、被告は、本件サイトに本件漫画が掲載された時点である平成27年8月15日以降において、レッド社に一切関与していないから、本件ウェブサイトに本件漫画が掲載されたことに関し、被告に任務懈怠があるとはいえない。
(3)争点2−2(退任した取締役としての責任の有無)について
(原告らの主張)
 仮に、被告が本件サイトに本件漫画が掲載された時点において、レッド社の取締役を辞任により退任していたとしても、以下のとおり、被告は、辞任したとの事実を原告らに対抗することができない結果、会社法429条1項所定の責任を免れることができない。
ア 準拠法について
 前記(2)(原告らの主張)アと同様の理由により、第2次予備的請求についても、日本法を適用すべきである。
イ レッド社の取締役を退任したことを対抗できないこと
(ア)辞任した取締役が辞任登記を申請しないで不実の登記を残存させることにつき明示的に承諾を与えていたなどの特段の事情が存在する場合には、取締役を辞任した者は、会社法908条2項の類推適用により、善意の第三者に対して当該株式会社の取締役でないことをもって対抗することができない結果、同法429条1項所定の取締役としての責任を免れることはできない。
(イ)被告は、平成15年3月ないし8月頃にレッド社の代表者を辞任により退任したと主張しているものの、レッド社の取締役を辞任したことに関する書面はなく、平成16年になってもハワイ州商業消費者省にレッド社の代表者として住所変更届(以下「本件住所変更届」という。)を提出している。そもそも、被告は、本件住所変更届の提出に合わせて、代表者を辞任したことを登記に反映させることができたはずであるのに、その手続をしていない。
 また、被告は、取締役を辞任したことを、出資者であるEiにも、レッド社の設立を支援した会社にも報告していない。
 さらに、原告らがどんぐり社に対して本件サイトの運営に係る責任を追及する訴訟を提起し、裁判所や原告訴訟代理人から被告に書面が届くようになった後もなお、被告は、レッド社の年次報告書が自己の名により提出されることを容認しており、令和4年12月には、代表者を被告としたまま登記が更新されている。
 このような事実関係に照らせば、被告は、レッド社を現に運営する者に対し、レッド社の取締役として不実の登記を残存させることについて明示的に承諾を与えていたというべきである。
(ウ)したがって、被告は、レッド社の取締役を退任したことを原告らに対抗することができないから、会社法429条1項所定の責任を免れることはできない。
(被告の主張)
ア 準拠法について
 前記(2)(被告の主張)アのとおり、日本法が適用されるとはいえない。
イ 不実の登記を残存させることにつき明示的に承諾を与えていたなどの特段の事情がないこと
 前記(1)(被告の主張)イ(ウ)及び(2)(被告の主張)イのとおり、被告は、平成15年3月ないし8月頃、レッド社の取締役を辞任により退任し、それ以降、レッド社に一切関与しておらず、本件訴訟に至るまで、レッド社の代表者に係る登記が変更されているものと認識しており、被告のままとなっていることを知らなかった。被告は、これまでレッド社の登記を変更する機会もなく、被告が取締役であるとの不実の登記をすることについて明示的に承諾していたこともない。
 したがって、原告が主張する「特段の事情」がない以上、被告は、会社法429条1項所定の責任を免れることができる。
(4)争点3(原告らの損害の有無及びその額)について
(原告らの主張)
ア 著作権法の規定により算定される損害額
(ア)著作権法114条1項1号により算定される損害額
a 損害額算定の考え方
(a)本件サイト1
 本件サイト1には、掲載されている作品ごとに、閲覧者が気に入った漫画作品を記録しておき、何度も読み直したりするための機能である「マイページに追加」というボタンが用意されていた。ある作品を「マイページに追加」した者は、それ以外の単なる閲覧者に比べ、当該作品に対する愛着が強く、何度も読み直したいという欲求を有しているといえるから、仮に本件サイト1に当該作品が掲載されなければ、当該作品を購入していた可能性が高い。
 別紙損害一覧表の「1原告Ai」及び「2原告Bi」の「マイページ追加数」欄記載の数値は、本件漫画1及び2について「マイページに追加」した閲覧者数である。
 したがって、本件漫画1及び2が本件サイト1に掲載されたことによる損害の額は、別紙損害一覧表の「1原告Ai」及び「2原告Bi」の各作品の「マイページ追加数」欄記載の数値に、1冊当たりの限界利益を乗じて算定される額となる。
(b)本件サイト2
 本件漫画のうち、本件サイト2に掲載された作品は本件漫画1−1である。
 本件サイト2には、「マイページに追加」機能がなく、ページ閲覧数も推計できない。しかし、本件サイト1と2は、いずれも女性向けの海賊版サイトという点で共通しており、その運営規模も似通っている。
 したがって、本件漫画1−1が本件サイト2に掲載されたことによる損害の額は、同漫画が本件サイト1に掲載されたことによる損害の額と同程度と推定できる。
(c)本件サイト3ないし6
 ウェブサイト調査会社の資料によれば、本件サイト3ないし6に掲載された本件漫画3の月間平均閲覧数は、別紙損害一覧表の「3原告Ci」の「月間平均閲覧数」欄記載のとおりと推計できる。
 また、本件漫画3の各掲載日から令和4年12月31日までの掲載期間(月)は、別紙損害一覧表の「3原告Ci」の「掲載期間(月)」欄記載のとおりである。
 さらに、侵害受信複製物の数量は、閲覧数の10分の1に相当すると推認できる。
 したがって、本件漫画3が本件サイト3ないし6に掲載されたことによる損害の額は、別紙損害一覧表の「3原告Ci」記載の各数値により、次のように算定される。
 月間平均閲覧数×掲載期間(月)÷10×限界利益(円)
b 原告らに生じた損害の額
 前記aの考え方によれば、本件サイトに本件漫画が掲載されたことによって原告らに生じた損害の額は、それぞれの掲載につき、別紙損害一覧表の「損害額(円)」欄記載のとおりとなる。
(イ)著作権法114条3項により算定される損害額
 原告らが著作権の行使につき受けるべき金銭の額に相当する額は、本件サイトに掲載された本件漫画の閲覧数に、本件漫画の販売価格(消費税込み)から10パーセントを控除した額(販売価格(消費税込み)の90パーセントに相当する額)を乗じた額となる。
 そして、本件漫画1及び2の閲覧数が「マイページ追加数」記載の数値よりも大きいことも、本件漫画の販売価格から10パーセントを控除した額がそれぞれの限界利益の額よりも大きいことも明らかである。
 したがって、原告らに生じた損害の額は、それぞれの掲載につき、別紙損害一覧表の「損害額(円)」欄記載の額を下らない。
(ウ)著作権法114条の5により算定される損害額
 本件サイトに本件漫画が掲載されたことによって、原告らに損害が生じたことは明らかであるところ、本件においては、損害額を立証するために必要な事実を立証することが当該事実の性質上極めて困難であるから、裁判所は、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果に基づき、相当な損害額を認定すべきである。
(エ)まとめ
 原告らは、前記(ア)ないし(ウ)を選択的に主張する。
 そして、前記(ア)ないし(ウ)により算定される額のうち、一部請求として、原告Aiは20万5032円、原告Biは324万8421円、原告Ciは654万6547円の各支払を求める。
イ 調査費用
 本件においては、被告と本件口座との関係が重要な争点である。ところが、被告は、本件口座の存在を知らないし、使用したこともないと強く主張していたため、原告らは、米国法に基づいて本件口座の情報開示を求めざるを得なかった。当該調査に要した費用は220万円を下らないところ、原告らは、当該費用を等分に負担(ただし、端数の1円は原告Aiが負担)した。
 したがって、被告の行為と相当因果関係にある調査費用は、原告Aiにつき73万3334円、原告Bi及び原告Ciにつきそれぞれ73万3333円である。
ウ 弁護士費用相当額
 被告の行為と相当因果関係にある弁護士費用は、原告Aiにつき2万0503円、原告Biにつき32万4842円、原告Ciにつき65万4655円である。
(被告の主張)
ア 著作権法の規定により算定される損害額について
(ア)著作権法114条1項1号により算定される損害額について
a 本件サイト1について
 著作権法114条1項1号所定の「侵害受信複製物」「の数量」とは、ダウンロードして作成された複製物の数量を意味するものである。「マイページに追加」されたからといって、閲覧者がダウンロードしたとは限らないし、「マイページに追加」した数とダウンロードして作成された複製物の数量との関係も不明である。
 したがって、「マイページに追加」した数をもって、「侵害受信複製物」「の数量」とすることはできない。
b 本件サイト2について
 本件サイト2については、「マイページに追加」した数も不明であり、本件サイト1と同程度の損害の額となると推定することができる根拠も不明である。
c 本件サイト3ないし6について
 本件サイト3ないし6に掲載された本件漫画の閲覧数は、仮定や憶測を重ねたものであって、十分な根拠や合理性を有するものとはいえない。
(イ)著作権法114条3項により算定される損害額について
 本件サイト1及び2については、そもそも掲載された本件漫画の閲覧数の主張がない。
 また、前記(ア)のとおり、本件サイト3ないし6に掲載された本件漫画の閲覧数は、仮定や憶測を重ねたものであって、十分な根拠や合理性を有するものとはいえない。
(ウ)著作権法114条の5により算定される損害額について
 前記(イ)のとおり、本件サイト1ないし6に掲載された本件漫画の閲覧数さえも不明なのであるから、仮に、原告らに損害が生じたことが認められるとしても、著作権法114条の5により算定される損害額は極めて低い額にならざるを得ない。
イ 調査費用及び弁護士費用相当額について
 否認ないし争う。
第3 当裁判所の判断
1 認定事実
 前提事実及び後掲の各証拠によれば、次の事実が認められる。
(1)レッド社の状況
ア レッド社の設立等
 レッド社は、有限会社でじぽの関連会社である米国法人「DigitalPoint,Inc.」の支援を受け、平成14年12月16日、米国ハワイ州の法律に基づき、ウェブサイトの作成等を目的として、Eiが出資者となって設立された。被告は、レッド社の設立に際し、唯一の取締役として選任されるとともに、社長、副社長、財務役、秘書役及び執行役との役職を有する唯一の執行役員に選任された。なお、同社の定款上、設立者は、「Hi」、本店所在地及び郵送先住所は、(省略)市「(省略)」とされていた。(前提事実(1)イ、(4)ア、甲15、17、32、46)
イ 本件住所変更届の提出
 レッド社は、平成16年2月18日、ハワイ州商業消費者省に対し、郵送先住所を(省略)市「(省略)」所在の「Ji」気付に変更する旨の住所変更届(本件住所変更届)を提出した。本件住所変更届には、「Fiv」(筆記体のもの)との署名がある。(甲55、乙3)
ウ レッド社に係る年次報告書の提出
 平成15年11月から令和4年12月にかけて、各年分のレッド社に係る年次報告書がハワイ州商業消費者省に提出された。同月1日に電子的方式により提出された本件年次報告書の執行役員及び取締役の項目の氏名欄には「Fii」、役職欄には社長、副社長、財務役、秘書役及び執行役、住所欄には「(省略)」との各記載がある。また、本件年次報告書には、「Fiii」との記名がある。
(以上、前提事実(4)ウ、甲44)。
エ 令和5年3月16日時点のレッド社に係る登記の記載
 レッド社に係る登記には、令和5年3月16日時点で、執行役員の欄に、氏名は「Fii」、役職は社長、副社長、財務役、秘書役及び執行役、日付は平成30年10月1日とそれぞれ記載されていたほか、郵送先住所は(省略)市「(省略)」所在の「Li」気付と記載されていた(前提事実(4)エ、甲32、43)。
(2)本件口座の状況
ア 口座開設
 被告は、平成15年3月18日、本件口座を開設した。その際にファーストハワイアンバンクに提出された署名カードには、「Fiv」との署名があるほか、現地連絡先として「DigitalPoint,Inc.」「Hi」との記載がある(前提事実(4)イ、甲68)。
イ 小切手の振出
 少なくとも平成27年10月3日から令和6年1月12日にかけて、年次報告書に係る費用等の名目で、ファーストハワイアンバンクが発行したレッド社名義の小切手が振り出された。これらの小切手には、いずれも「Fv」との署名がある。なお、当該小切手に記載されているレッド社の住所は、3通には(省略)市「(省略)」と、その余のものには同市「(省略)」と記載されている。(甲64)
ウ 入金の状況
 本件口座には、後記のどんぐり社からの入金のほか、「MERRICKMIRRORHOSTING,INC」、株式会社フィットからの入金がされていた。なお、平成29年12月26日付けの「MERRICKMIRRORHOSTING,INC」からの入金履歴においては、受取人であるレッド社の住所として被告の肩書地が記載されている。(甲65、66、69、70)
(3)本件サイトにおける広告掲載に係る報酬の支払状況
ア 本件サイトには、どんぐり社を広告代理店として広告が掲載されていたところ、同社は、令和3年以降、この広告掲載に係る報酬につき、フルパワー社を名乗る者から電子メールで請求書の送付を受け、当該請求書において指定されている本件口座に支払っていた(甲13、36)。
イ フルパワー社を名乗る者から電子メールで送付されたレッド社名義の令和3年5月12日付けの請求書には、同社の住所として、(省略)市「(省略)」、支払先として本件口座が記載されている(甲13の2)。
 また、どんぐり社から本件口座への同年6月1日付け入金に係る履歴においては、受取人であるレッド社の住所として、(省略)市「(省略)」「OiACCOUNTINGSERVICE」気付、目的として広告掲載料と記載されている(甲65)。
(4)被告の転居
 被告は、平成27年1月20日、(省略)から肩書地に転居した(甲16)。
2 争点1(不法行為の成否)について
(1)準拠法について
 争点1に係る原告らの請求は、被告が本件漫画を本件サイトに掲載したことを理由とする著作権侵害に基づく損害賠償請求であるから、不法行為によって生ずる債権の成立が問題となるものである。そして、この原告らの請求は、本件サイトの閲覧者が本件サイトに掲載された本件漫画を閲覧したことによって、当該閲覧者が購入したであろう本件漫画の販売数量が減少し、日本に居住する原告らの権利が害されるとの結果が生じたことを前提とするものであるから、加害行為の結果が発生した地は日本といえる。
 そして、本件漫画が掲載された本件サイトは、いずれもインターネット上に開設されたウェブサイトであって、日本からも閲覧することが可能であった上、本件漫画の台詞は日本語で記載されており、かつ、本件サイト自体も日本語で作成されていたこと(前提事実(3)ア、甲7ないし10)に照らすと、日本における結果の発生が通常予見できないものとはいえない。
 したがって、主位的請求については、通則法17条本文により、加害行為の結果が発生した地である日本法を適用すべきである。
(2)本件サイトに本件漫画を掲載したのは本件口座の管理者であるか否かについて
 前記1(3)のとおり、本件サイトには、どんぐり社を広告代理店として広告が掲載されていたところ、同社は、令和3年以降、当該広告掲載に係る報酬につき、フルパワー社を名乗る者から電子メールで請求書を受領し、当該請求書で指定されていた本件口座に支払っていた。この広告掲載報酬の支払の流れに照らせば、本件口座の管理者が、何らかの形で本件サイトの運営、管理等に関与していた可能性は否定できない。
 しかし、本件サイトには、本件サイトの運営者や本件漫画を掲載した者の氏名又は名称を直接示す記載がないことが認められる(甲7ないし10)。そして、本件全証拠によっても、誰がどのように本件サイトを構築し、本件漫画を掲載したのかなどの具体的な事実関係を認めることができないから、本件サイトへの本件漫画の掲載について、本件口座の管理者の具体的な関与の態様は不明といわざるを得ない。
 したがって、本件口座の管理者が本件サイトに本件漫画を掲載したと認めることはできない。
(3)レッド社の法人格が形骸化しているか否かについて
ア 原告らは、レッド社の法人格は形骸化しており、外形的にレッド社の活動とされるものは、実質的には代表者である被告による個人営業によるものであると主張する。
イ そこで検討すると、法人の行為をその社員や役員等の個人の行為とみることができる法人格の形骸化とは、法人格が全く形骸にすぎない状態であることをいい、法人とは名ばかりで会社が実質的には株主や取締役等の個人営業である状態等がその典型であると解される。そして、法人格が形骸化しているか否かは、株主や取締役等が当該法人を実質的に支配していることに加えて、会社財産と支配株主等の財産の混同(営業所や住所の共有、会計区分の欠如等)、会社と支配株主等の業務の混同(外見による区分困難、同種事務の遂行等)株主総会・取締役会の不開催など会社法等により要求される手続の無視、不遵守といった徴表が見られるかどうかに着目して判断するのが相当である。
ウ これを本件についてみると、前記1(1)ア、ウ及びエのとおり、被告は、レッド社の設立に際し、唯一の取締役として選任されるとともに、社長等との役職を有する唯一の執行役員に選任され、本件年次報告書にも令和5年3月16日時点のレッド社の登記にも、同旨の記載がある。
 しかし、レッド社の業務の遂行状況や、被告がレッド社の業務にどのように関与しているかを認めるに足りる証拠はないから、被告がレッド社を実質的に支配しているとも、レッド社の業務と被告の業務とが混同しているとも認めることができない。
 また、前記1(2)及び(3)のとおり、少なくとも平成27年10月3日から令和6年1月12日にかけて、ファーストハワイアンバンクが発行したレッド社名義の小切手が振り出されていたり、本件口座に複数の会社から入金がされていたりするものの、これらの本件口座に係る一部の入出金の履歴以外にレッド社の具体的な財産状況や業務遂行状況を認めるに足りる証拠はなく、レッド社の財産と被告の財産とが混同していると認めることはできない。
 さらに、前記1(1)ウのとおり、平成15年11月から令和4年12月にかけて、各年分のレッド社に係る年次報告書がハワイ州商業消費者省に提出されており、同州の法令等において定められている手続が一応履践されていることがうかがわれる。他方で、レッド社において株主総会や取締役会が開催されていないことを認めるに足りる証拠はなく、他に法令等により要求されている手続の無視、不遵守といった徴表があることを認めるに足りる証拠もない。
 そうすると、被告がレッド社を実質的に支配していると認めることができない上、レッド社の財産と被告の財産とが混同しているとも、レッド社の業務と被告の業務とが混同しているとも認められないし、法令等により要求される手続の無視、不遵守といった徴表があるとも認めることができない。
エ したがって、レッド社の法人格が形骸化しているということはいえず、外形的にレッド社の活動とされるものが被告の個人営業によるものであるとの原告らの前記主張を採用することはできない。
(4)被告が個人として本件サイトへの本件漫画の掲載に関与したか否かについて
ア 前記(2)のとおり、本件口座の管理者が本件サイトに本件漫画を掲載したと認めることはできない。
イ 前記(3)のとおり、レッド社の法人格が全くの形骸にすぎず、外形的にレッド社の活動とされるものが被告の個人営業によるものであるとはいえないから、仮にレッド社が本件サイトの運営、管理等に何らかの形で関与しているとしても、それが直ちに被告の個人営業によるものであるということはできない。
 また、原告らは、被告がレッド社とフルパワー社の名義を使い分けていると主張するが、フルパワー社を名乗る者が被告であることを認めるに足りる証拠はない。
ウ このほか、本件全証拠によっても、被告が個人として本件サイトへの本件漫画の掲載に関与したと認めることはできない。
(5)まとめ
 以上によれば、その余の点について判断するまでもなく、主位的請求である民法709条に基づく損害賠償請求は理由がない。
3 争点2−1(現任の取締役としての責任の有無)について
(1)準拠法について
 会社法429条1項所定の取締役の責任は、法がその責任を加重するため特に認めたものであって、不法行為責任とは別個の法定責任と解される(最高裁昭和39年(オ)第1175号同44年11月26日大法廷判決・民集23巻11号2150頁参照)。しかし、取締役の第三者に対する損害賠償責任を定める会社法429条1項の規定は、会社の内部関係や組織法上の問題を規律するものではなく、会社と関係を有しない外部の第三者との間の関係も規律するものであって、この点において不法行為に基づく損害賠償責任と同視できる。したがって、会社法429条1項所定の責任に基づく損害賠償請求は、不法行為に基づく損害賠償請求と同一の単位法律関係に属するものと解される。
 以上によれば、前記2(1)において説示したところと同様に、第1次予備的請求については、通則法17条本文により、加害行為の結果が発生した地である日本法を適用すべきである。
(2)被告がレッド社の取締役の職務を行うについて悪意又は重大な過失があったかについて
 仮にレッド社が本件サイトの運営、管理等に何らかの形で関与しているとしても、本件サイトに本件漫画が掲載されたことに関し、被告がレッド社の取締役の職務を行うについて悪意又は重大な過失があったと認めることはできない。その理由は以下のとおりである。
ア 被告がレッド社の取締役を退任したか否か及びレッド社の業務に関与していたか否かに関し、以下の点を指摘することができる。
(ア)レッド社の業務の状況について
 前記1(1)アのとおり、レッド社の目的は、ウェブサイトの作成等とされている。しかし、レッド社が、設立以来、いかなる事業を行ってきたのかを認めるに足りる証拠はない。
(イ)レッド社の役員について
 前記1(1)ア、ウ及びエのとおり、被告は、レッド社の設立に際し、唯一の取締役として選任されるとともに、社長等との役職を有する唯一の執行役員に選任され、本件年次報告書及び令和5年3月16日時点のレッド社の登記にも同旨の記載がある。
 しかし、レッド社の設立に際して被告が執行役員兼取締役として選任されたこと以外に、それ以後のレッド社の株主総会、取締役会等において、被告を含めて、ある者を執行役員や取締役として選任する決議が行われたことを認めるに足りる証拠はない。
(ウ)被告のレッド社の業務への関与の状況について
a 年次報告書の記名について
 前記1(1)ウのとおり、平成15年11月から令和4年12月にかけて、各年分のレッド社に係る年次報告書がハワイ州商業消費者省に提出されており、同月1日に提出された本件年次報告書にも「Fiii」との記名がある。
 しかし、本件年次報告書は電子的方式によって提出されたものであるところ、米国ハワイ州において会社の年次報告書を電子的方式により提出する際の本人確認の方法を含む具体的な提出方法を認めるに足りる証拠はない。また、本件年次報告書以外の年次報告書がどのような方式、態様により提出されたのかについても、これを認めるに足りる証拠はない。
 そうすると、上記の記名があることをもって、被告本人が、各年分のレッド社に係る年次報告書を提出したり、その指示をしたりしたとまで認めることはできない。
b 平成16年2月18日付けの本件住所変更届の署名について
(a)前記1(1)ア及び(2)アのとおり、レッド社の設立や本件口座の開設に際して代行業者が関与しており、被告がレッド社との関係を解消しようとする場合に、当局からの連絡を受けるために必要となる郵送先住所を現地所在の代理人ないし代行業者の所在地(本件において、変更後の郵送先住所として指定されている気付からすると、小切手の名宛人ともなっている会計事務所の所在地の可能性がある。)に変更することには合理性があるといえる。
 また、本件住所変更届が提出されたのは約20年前であるから、被告がレッド社の取締役を辞任して同社との関係を解消したと主張する時期について、1年程度の記憶違いが生じたとしても必ずしも不自然とはいえない。
 これらの事情に照らせば、本件住所変更届は、被告の意向を踏まえて提出された可能性があるといえる。
(b)もっとも、前記1(1)イのとおり、本件住所変更届には、「Fiv」(筆記体のもの)との署名があるものの、被告のパスポート(平成24年10月11日発行。乙4)上の署名と対比しても、本件住所変更届の署名が被告によってされたものであることが明らかとはいえない。
c 小切手の署名について
 前記1(2)イのとおり、少なくとも平成27年10月3日から令和6年1月12日にかけて振り出されたレッド社名義の小切手には、いずれも「Fv」との署名がある。
 この点について、被告は、小切手に署名をしたかもしれないが分からない、レッド社設立時に100ないし200枚程度の小切手にまとめて署名をしたかもしれないが、自身でレッド社の小切手を振り出したことはないとの趣旨の供述をする。被告の当該供述は何ら裏付けのないあいまいなものというほかなく、このような供述に基づき、平成27年10月3日から令和6年1月12日にかけて振り出されたレッド社名義の小切手に被告が署名したか否かを判断することはできない。また、被告のパスポート上の署名と対比しても、上記の各小切手の署名が被告によってされたものであると認めることができない。
 さらに、上記の各小切手に記載されている手書き文字の体裁から、それらは、振り出される都度、筆記具を途中で変えることなく記入されたものであると見受けられる。そうすると、上記の各小切手は、振り出される際に一時に全ての記載事項が記入されたものとうかがわれる。他方で、上記の各小切手のうち、名宛人が「OiAccountingService」及び「HawaiiStateTaxCollector」のものは、年の記載が下2桁で、金額の先頭に「〜」が付され、「Hundred」と先頭が大文字となっているのに対し、名宛人が「Li」のものは、年の記載が4桁で、金額の先頭に特段の文字が付されておらず、「hundred」と先頭が小文字となっているとの点で表記ゆれがあることが認められるから、全ての小切手が同一人によって作成されたとするに合理的な疑いが残る。
 これらの事情に照らせば、平成27年10月3日から令和6年1月12日にかけて振り出されたレッド社名義の小切手が、被告によって振り出されたものであるとまでは認めることができない。
d 本件口座の入金履歴上の住所について
 前記1(2)ウ及び(4)のとおり、被告は、平成27年1月20日、(省略)から肩書地に転居したところ、その後にされた平成29年12月26日付けの「MERRICKMIRRORHOSTING,INC」からの入金に係る履歴においては、受取人であるレッド社の住所として被告の肩書地すなわち上記転居後の住所が記載されている。このように、被告の転居後にされた本件口座への入金に係る履歴に当該転居後の住所が記載されていることは、当該入金に被告が関与したことをうかがわせる事情といえる。
 しかし、被告が代表取締役を務める悟空社について、平成27年2月13日に代表取締役の住所に係る変更登記がされていたため(甲77)、平成29年12月26日の時点で、被告の転居後の住所が約2年10か月近くにわたって登記記録によって公開されていたこと、被告が悟空社を経営していることは、レッド社の出資者であるEiも把握していたこと(甲17)からすると、レッド社と何らかの関係を有する者は、被告の住所を知り得る状況にあったと認められる。そうすると、平成29年12月26日付けの「MERRICKMIRRORHOSTING,INC」からの入金に係る履歴において被告の転居後の住所が記載されているとしても、そのことをもって被告が当時レッド社に関与していたとまで認めることはできない。
e その他の業務への具体的関与等の有無について
 このほか、被告がレッド社の業務に具体的に関与していることを認めるに足りる証拠はなく、レッド社から役員報酬を含む何らかの経済的利益を得ていたり、レッド社の運営、管理等のために何らかの費用を支出していたりしたと認めるに足りる証拠もない。
イ 被告がレッド社の取締役として同社の業務に関与していたか否かについて検討する。
(ア)被告のレッド社の業務への関与の有無について
a 前記ア(ア)のとおり、レッド社が、設立以来、いかなる事業を行ってきたのかを認めるに足りる証拠はない。
 また、前記ア(ウ)aないしcのとおり、本件年次報告書、本件住所変更届及び各小切手には、「Fiii」又は「Fv」との記名又は署名があるものの、本件全証拠によっても、これらの記名及び署名が被告によってされたものであるとまでは認め難い。
 さらに、前記ア(ウ)dのとおり、平成29年12月26日付けの「MERRICKMIRRORHOSTING,INC」からの入金に係る履歴において被告の転居後の住所が記載されていたことをもって、被告が当時レッド社に関与していたと認めることはできない。
 そして、前記ア(ウ)b及びeのとおり、平成16年2月18日付けの本件住所変更届は、被告の意向を踏まえて提出された可能性があるものの、同日より後に、被告がレッド社の業務に具体的に関与していることを認めるに足りる証拠はない。
b 以上によれば、被告が、本件住所変更届を提出した平成16年2月18日より後に、レッド社の業務に関与していると認めることはできないというべきである。
(イ)被告は現にレッド社の取締役であるかについて
a(a)前記ア(イ)のとおり、被告は、レッド社の設立に際し、唯一の取締役として選任されるとともに、社長等との役職を有する唯一の執行役員に選任され、本件年次報告書及び令和5年3月16日時点のレッド社の登記にも同旨の記載がある。
 しかし、レッド社の設立に際して被告が執行役員兼取締役として選任された以外に、その後のレッド社の株主総会等において、被告を含め、ある者を執行役員や取締役に選任する決議が行われたり、
 その者が執行役員や取締役に就任することが承諾されたりしたことを認めるに足りる証拠はない。
(b)この点について、被告は、平成15年3月ないし8月頃に、レッド社の取締役を辞任により退任したと主張し、その頃、Niという人物にレッド社の代表者変更手続を依頼したとの趣旨の記載がある陳述書(乙5)を提出するとともに、同旨の供述をする。
 しかし、被告がレッド社の取締役の辞任に関して権限を有する者ないし機関に対して同社の取締役を辞任する旨を申し出たことを認めるに足りる客観的な証拠はない。そして、被告の上記供述についても、Niという人物のフルネームも分からないなどというものであって、具体性に欠くものといわざるを得ない。
 したがって、被告の上記陳述書の記載部分及び供述部分を直ちに採用することはできない。
(c)以上によれば、平成15年3月ないし8月頃にレッド社の取締役を辞任により退任したとの被告の主張を採用することはできないというべきである。
b また、会社の取締役には任期があるのが通常と考えられるものの、被告について、ハワイ州の法令等において規定されているレッド社の取締役の任期が満了したと認めるに足りる証拠もない。
c 以上によれば、被告は、本件サイトに本件漫画が掲載されていた時点において、レッド社の取締役を退任していたと認めることはできない。
(ウ)被告の供述の評価について
a 被告は、被告がレッド社の代表者兼取締役として登記されたままであることを本件訴訟に係る訴状の送達を受けて初めて知ったと供述する。
 しかし、証拠(甲13の1、29、30、40、乙1)及び弁論の全趣旨によれば、被告は、原告ら訴訟代理人から、被告が代表となっているレッド社について照会したいとの旨の令和4年1月24日付けの書面及び同年2月1日付けの電子メールの各送付を受けていた上、原告らがどんぐり社を被告として提起した本件サイトに本件漫画が掲載されたことを理由とする損害賠償請求事件(東京地方裁判所令和3年(ワ)第22058号)において、どんぐり社からの訴訟告知書の送達を受けていたことが認められる。
 このように、被告は、本件訴訟に係る訴状の送達を受ける前にも、被告がレッド社の代表者として登記されていることを知る機会が複数回あったと認められるにもかかわらず、本件訴訟に係る訴状の送達を受けるまで、それを知り得なかった理由についての合理的な説明がされているとはいえない。
b このほか、前記ア(ウ)cにおいて指摘した小切手に関する供述を含め、本件の事実関係全般に関する被告の供述はあいまいなものにとどまっているといわざるを得ない。
c このように、被告の供述はあいまいなものにとどまり、合理的な説明がされていない事項が散見されるといわざるを得ないから、客観的な証拠から導き出せる前記(ア)及び(イ)の判断及び評価を左右するものとはいえない。
ウ 次に、被告においてレッド社の取締役の職務を行うについて悪意又は重大な過失があったか否かについて検討する。
(ア)前記ア(ア)のとおり、レッド社がいかなる事業を行っているのかを認めるに足りる証拠はない。
 しかし、前記ア(ウ)のとおり、本件住所変更届が提出された平成16年2月18日より後にも、令和4年12月にかけて、各年分のレッド社に係る年次報告書がハワイ州商業消費者省に提出されている上、少なくとも平成27年10月3日から令和6年1月12日までの間、レッド社名義の小切手が振り出されたり、本件口座に入金がされたりしている。そして、前記2(2)のとおり、本件サイトに係る広告掲載報酬の支払の流れに照らし、本件口座の名義人であるレッド社が何らかの形で本件サイトの運営、管理等に関与していた可能性が否定できないことを併せ考慮すると、本件サイトに本件漫画が掲載されていた間、レッド社の業務が完全に停止していたとはいえず、何者かによってレッド社の業務が遂行されていた可能性が高いというべきである。
 また、上記のとおり、レッド社は、何らかの形で本件サイトの運営、管理等に関与していた可能性が否定できないものの、本件全証拠によっても、誰がどのように本件サイトを構築し、本件漫画を掲載したのかなどの具体的な事実関係を認めることができないから、本件サイトへの本件漫画の掲載についてのレッド社の具体的な関与の態様は不明といわざるを得ない。
(イ)他方で、前記イ(ア)のとおり、本件住所変更届が提出された平成16年2月18日より後に、被告がレッド社の業務に関与していたと認めることができないところ、被告において、本件サイトに本件漫画が掲載されていたことはもとより、レッド社の業務が完全に停止していないことや、複数の企業から本件口座に入金があるなどの会計状況等について報告を受けるなどして、レッド社の実情を把握していたと認めるに足りる証拠はない。
(ウ)株式会社の取締役は、当該会社の業務執行が適正に行われるよう、これを監視、監督する義務を負っている。しかし、本件住所変更届が提出された平成16年2月18日から、本件サイトに本件漫画の掲載が開始された平成27年8月15日まで、約11年半も経過しており、その間、被告が、レッド社の業務に関与していたとも、同社の業務執行状況や会計状況等の実情を把握していたとも認めることができない。そうすると、このような状況にある被告において、レッド社が何らかの形で本件サイトの運営、管理等に関与しているといった抽象的な事象についてまで監視、監督義務を尽くすことは困難であるといわざるを得ない。
 したがって、被告において、レッド社が何らかの形で本件サイトの運営、管理等に関与していることを看過したとしても、レッド社の取締役の職務を行うについて悪意又は重大な過失があったとはいえない。
(エ)以上によれば、仮にレッド社が何らかの形で本件サイトの運営、管理等に関与していたとしても、本件サイトに本件漫画が掲載されたことに関し、被告において職務を行うについて悪意又は重大な過失があったとはいえない。
(3)まとめ
 したがって、被告が、本件サイトに本件漫画が掲載されたことに関し、レッド社の現任の取締役としての責任を負うとの原告らの主張を採用することはできない。
4 争点2−2(退任した取締役としての責任の有無)について
(1)退任登記が未了であることに基づく責任の有無について
ア 判断基準について
 株式会社の取締役を辞任した者は、辞任したにもかかわらずなお積極的に取締役として対外的又は内部的な行為をあえてしたとか、登記申請権者である当該株式会社の代表者に対し、辞任登記を申請しないで不実の登記を残存させることにつき明示的に承諾を与えていたなどの特段の事情のない限り、辞任登記が未了であることによりその者が取締役であると信じて当該株式会社と取引した第三者に対しても、会社法429条1項に基づく損害賠償責任を負わないものと解するのが相当である(最高裁昭和33年(オ)第370号同37年8月28日第三小法廷判決・集民62号273頁、最高裁昭和58年(オ)678号同62年4月16日第一小法廷判決・民集41巻5号1359頁参照)。このことは、任期満了により退任した取締役についても同様であると解される。
 そして、前記3(1)と同様に、第2次予備的請求についても、通則法17条本文により、加害行為の結果が発生した地である日本法を適用すべきであるから、ハワイ州法に基づいて設立された法人において退任した取締役の責任の有無の判断に当たっても、上記の判断基準が妥当するものと解される。
イ 本件におけるあてはめ
 これを本件についてみると、仮に、被告が、平成15年3月ないし8月頃又はこれに近い時期に、レッド社の取締役を辞任又は任期満了により退任していたとしても、前記3(2)イ(ア)において検討したとおり、被告が、本件住所変更届の提出された平成16年2月18日より後に、レッド社の業務に関与していると認めることができない。そして、本件全証拠によっても、このほかに、被告が、レッド社の取締役を退任した後、積極的に取締役として対外的又は内部的な行為をあえてしていたとも、登記申請権者に対し、退任登記を申請しないで不実の登記を残存させることについて明示的に承諾を与えていたなどの特段の事情があるとも認めることはできない。
(2)会社法346条1項及び同法351条1項に基づく責任の有無について
ア 会社法346条1項は、「役員…が欠けた場合…には、任期の満了又は辞任により退任した役員は、新たに選任された役員…が就任するまで、なお役員としての権利義務を有する。」と規定しており、代表取締役が欠けた場合に関する同法351条1項も同旨である。
 そうすると、仮に、被告が、平成15年3月ないし8月頃又はこれに近い時期に、レッド社の取締役を辞任又は任期満了により退任していたとしても、前記3(2)イ(イ)a(a)において説示したとおり、その頃以降に、新たに選任された取締役が就任したと認めることはできないから、被告は、なおレッド社の取締役としての権利義務を有し、同法429条1項所定の責任を負い得るものというべきである。
イ もっとも、前記3(2)ウ(ウ)のとおり、本件住所変更届が提出された平成16年2月18日から、本件サイトに本件漫画の掲載が開始された平成27年8月15日まで、約11年半も経過しており、その間、被告が、レッド社の業務に関与していたとも、同社の業務執行状況や会計状況等の実情を把握していたとも認めることができない。そうすると、このような状況にある被告において、レッド社が何らかの形で本件サイトの運営、管理等に関与しているといった抽象的な事象についてまで監視、監督義務を尽くすことは困難であるといわざるを得ない。
 したがって、被告において、レッド社が何らかの形で本件サイトの運営、管理等に関与していることを看過したとしても、会社法346条1項及び同法351条1項所定の権利義務に基づくレッド社の取締役の職務を行うについて悪意又は重大な過失があったとはいえない。
ウ 以上によれば、仮にレッド社が何らかの形で本件サイトの運営、管理等に関与していたとしても、本件サイトに本件漫画が掲載されたことに関し、被告において、会社法346条1項及び同法351条1項所定の権利義務に基づくレッド社の取締役の職務を行うについて悪意又は重大な過失があったとはいえない。
(3)まとめ
 したがって、被告が、本件サイトに本件漫画が掲載されたことに関し、レッド社の退任した取締役としての責任を負うとの原告らの主張を採用することはできない。
5 争点2についてのまとめ
 以上によれば、その余の点について判断するまでもなく、会社法429条1項に基づく損害賠償請求は理由がない。
第4 結論
 以上によれば、原告らの請求はいずれも理由がないから、これらをいずれも棄却することとして、主文のとおり判決する。

東京地方裁判所民事第29部
 裁判長裁判官 國分隆文
 裁判官 間明宏充
 裁判官 木村洋一


(別紙)ウェブサイト目録
1 名称 「BL図書館」 URL http://(省略)
2 名称 「BL工房みんと」 URL http://(省略)
3 名称 「同人ドルチ」 URL http://(省略)
4 名称 「同人ナイト」 URL http://(省略)
5 名称 「萌え萌えアニメログ」 URL http://(省略)
6 名称 「誰得エロ漫画」 URL http://(省略)
 以上

(別紙)著作物目録1
1 表題 『(省略)』 発行日2014年12月28日
2 表題 『(省略)』 発行日2016年12月30日
3 表題 『(省略)』 発行日2015年10月18日
4 表題 『(省略)』 発行日2017年5月4日
 以上
(別紙)著作物目録2
1 表題 『(省略)』 発行日2015年8月15日
2 表題 『(省略)』 発行日2015年12月29日
3 表題 『(省略)』 発行日2014年12月28日
 以上

(別紙)著作物目録3
1 表題 『(省略)』 発行日2019年8月12日
2 表題 『(省略)』 発行日2019年12月31日
3 表題 『(省略)』 発行日2018年12月31日
4 表題 『(省略)』 発行日2018年8月12日
5 表題 『(省略)』 発行日2016年12月31日
6 表題 『(省略)』 発行日2017年8月13日
7 表題 『(省略)』 発行日2013年12月31日
 以上

(別紙)損害一覧表
1 原告Ai
番号 ウェブサイト 作品 掲載日 限界利益(円) マイページ追加数 損害額(円)
1 本件サイト1 本件漫画1−1 2016年12月5日 333 272 90,576
2 本件サイト1 本件漫画1−4 2019年4月10日 439 102 44,778
3 本件サイト1 本件漫画1−4 2019年9月17日 439 59 25,901
4 本件サイト1 本件漫画1−2 2017年6月17日 355 252 89,460
5 本件サイト1 本件漫画1−3 2019年3月12日 235 25 5,875
6 本件サイト2 本件漫画1−1 2017年1月28日 333 272 90,576
2 原告Bi
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