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【事件名】「ちゅらさん一座」作曲代金不払い事件
【年月日】平成15年9月29日
 東京地裁 平成15年(ワ)第11957号 損害賠償請求事件
 (口頭弁論終結日 平成15年9月1日)

判決
原告 株式会社エンタープライズシバタ
被告 M


主文
1 被告は、原告に対し、金649万9500円及び内金560万円に対する平成15年5月19日から、内金59万円に対する同月21日から支払済みまで年6分の割合による各金員を支払え。
2 訴訟費用は、被告の負担とする。
3 この判決は、第1項に限り、仮に執行することができる。

事実及び理由
第1 請求の趣旨
 主文同旨
第2 請求原因
1 当事者
 原告は、CD・レコード等の製作・録音及び製作スタジオの経営を業とする会社である。
 被告は、音楽活動等をしている者である。
2 スタジオ使用料
(1) 原告と被告は、平成11年7月ころ、次のとおり、原告の経営するスタジオの利用契約を結んだ。
ア 被告は、原告が経営するスタジオを使用して録音等を行い、「ちゅらさん一座」という名称の音楽CDを製作する。
イ 被告は、原告に対し、相当額のスタジオ使用料を支払う。
(2) 原告と被告は、平成15年3月17日、上記利用契約に係るスタジオ使用料を360万円及び消費税相当額とし、被告は、これを同年4月20日までに支払う旨合意した。
(3) したがって、原告は、被告に対し、スタジオ使用料として360万円及び消費税相当額の支払請求権を有する。
3 CD製作費用
(1) 被告は、原告に対し、平成13年ころ、1曲当たりの製作代金を30万円及び消費税相当額とし、オリジナル曲10曲を作曲して、CDを製作することを依頼し、原告は、これを承諾した。
(2) 原告は、平成14年12月までの間に、オリジナル曲10曲を作曲してCDに録音した。ただし、被告は歌入れをしていない。
(3) したがって、原告は、被告に対し、CD製作費用として300万円及び消費税相当額の支払請求権を有するところ、被告の歌入れが済んでいないことを考慮し、300万円のうちの一部である200万円及び消費税相当額の支払を求める。
4 機材代金
 原告と被告は、平成15年3月17日ころ、原告が被告に対して中古音響機材を47万円及び消費税相当額で売り渡し、その中古音響機材のセットアップ作業を12万円及び消費税相当額で行う旨合意した。
 原告は、上記セットアップ作業を行った。
 したがって、原告は、被告に対し、売買代金及びセットアップ作業料として、合計59万円及び消費税相当額の支払請求権を有する。
5 まとめ
 よって、原告は、被告に対し、金649万9500円(消費税相当額30万9500円を含む。)及び内金560万円に対する平成15年5月19日から、内金59万円に対する同月21日からそれぞれ支払済みまで商事法定利率年6分の割合による各遅延損害金の支払を求める。
第3 判断
 被告は、適式の呼出を受けながら、本件口頭弁論期日に出頭しないし、答弁書その他の準備書面も提出しないから、請求原因事実を明らかに争わないものと認め、これを自白したものとみなす。
 よって、主文のとおり判決する。

東京地方裁判所民事第29部
 裁判長裁判官 飯村敏明
 裁判官 榎戸道也
 裁判官 武智克典
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